目次
記事の要約
- DNPが生成AI業務支援アプリ「Ctrl+Cat」を提供開始
- 直感的な操作で生成AIを活用できるUI/UXを実現
- 企業のDX推進を加速させることを目指す
DNP生成AIパートナーアプリ「Ctrl+Cat」提供開始
大日本印刷株式会社(DNP)は、2025年5月14日に生成AIの活用を支援する業務支援アプリ「DNP 生成AIパートナーアプリ Ctrl+Cat」の提供を開始した。本アプリは、PC端末での簡単な操作で生成AIを利用できるユーザーインターフェース(UI)とユーザーエクスペリエンス(UX)を実現しているのだ。
従来の生成AIでは、ツールの起動や情報入力、プロンプト作成など複数の操作が必要で、多くの社員にとってハードルが高かった。しかし、「Ctrl+Cat」は、日常的なキーボード操作だけで生成AIを直感的に利用できるため、誰でも簡単に社内業務に活用できるようになっている。企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させることを目指しているのだ。
DNPグループ内では2025年1月から一部で運用を開始し、5月現在のアクティブ利用者が対象社員の約50%に達するなど、生産性向上に大きく貢献している。今回、DNP社員向けに提供してきた本アプリを「先行評価版」として販売を開始したのだ。
「Ctrl+Cat」の特長と活用事例
特長 | 詳細 |
---|---|
簡単な操作 | 画面上の情報選択だけで生成AIが対応する |
UXデザイン | 猫のキャラクターによるゲーミフィケーション要素 |
AIキャラクター追加 | 自然言語指示によるカスタマイズ、画像分析も可能 |
要約ネコ | Web会議のスライド要約、翻訳、報告書作成など |
調査ネコ | 関連情報の調査 |
説明ネコ | プレゼンテーション資料の略語確認など |
価格 | 初期費:660万円~(300名利用時)、運用費:従量課金 |
大規模言語モデル(LLM)について
本アプリは、大規模言語モデル(LLM)を活用している。LLMは大量のテキストデータから学習されたモデルで、自然な文章の生成、要約、翻訳、質問応答など、多様な業務支援が可能だ。
- 自然言語処理
- テキスト生成
- 翻訳機能
Ctrl+Catは複数のLLMと連携しており、テキストだけでなく画像の分析も可能である。これにより、幅広い業務での生成AI活用を促進するのだ。
「Ctrl+Cat」に関する考察
「Ctrl+Cat」は、生成AIの利用を容易にすることで、企業のDX推進に大きく貢献する可能性を秘めている。直感的な操作性と、猫のキャラクターを用いたゲーミフィケーションは、社員の利用意欲を高める効果が期待できるだろう。しかし、初期費用が高額であるため、導入を検討する企業は費用対効果を慎重に検討する必要がある。
今後、LLMの進化や、ユーザーからのフィードバックを反映することで、より高度な機能が追加されることが期待される。例えば、特定の業務に特化したAIキャラクターの追加や、より高度な分析機能の実装などが考えられる。これにより、さらに多くの企業が生成AIの恩恵を受けることができるだろう。
DNPは2027年度までに累計2億円の売上を目指しており、その実現のためには、市場ニーズを的確に捉え、継続的な機能改善と顧客サポートが不可欠である。競合他社との差別化を図り、市場における優位性を確立していくことが重要となるだろう。
参考サイト/関連サイト
- DNP 大日本印刷.「生成AIの活用をより簡便にする“直感操作の業務支援アプリ”「Ctrl+Cat」の提供を開始 | ニュース | DNP 大日本印刷」.https://www.dnp.co.jp/news/detail/20176684_1587.html, (参照 2025-05-15).