
目次
記事の要約
- アルコニックスが長期経営計画2030を発表
- パーパス「どこかにいる、だれかの未来のために」とビジョン「ヒトをつなぐ、モノをつなぐ、技術をつなぐ」を策定
- 2030年度に経常利益150億円以上、ROIC8%以上、ROE12%以上の達成を目指す
アルコニックス、長期経営計画2030とパーパス・ビジョンを発表
アルコニックス株式会社は2025年5月15日、「長期経営計画2030」を公開した。これは、VUCA時代におけるグループ62社の持続的な成長に向けた指針となる経営計画だ。創業45周年、MBO実施25周年、東証プライム上場15周年という節目の年に、グループの存在意義とありたい姿を明確に示すものとなっている。
新たな「パーパス・ビジョン」として、パーパス「どこかにいる、だれかの未来のために」とビジョン「ヒトをつなぐ、モノをつなぐ、技術をつなぐ」を策定した。これはグループ内での共有と、外部ステークホルダーへのグループのあり方の提示を目的としているのだ。長期経営計画2030は、これまでの3年間の中期経営計画から脱却し、2030年度を最終年度とする6年間の計画となっている。
計画では、資本コストや株価を意識した経営を推進し、グループの持続可能性の維持向上を目指す。既存事業の成長領域への注力と、新たな成長領域の開拓を両輪とした事業戦略を展開する予定だ。数値目標として、2030年度に経常利益150億円以上、ROIC8%以上、ROE12%以上の達成を目指すとしている。
長期経営計画2030の概要
項目 | 詳細 |
---|---|
計画期間 | 2025年度~2030年度(6年間) |
計画の目的 | グループの持続可能性の維持向上 |
パーパス | どこかにいる、だれかの未来のために |
ビジョン | ヒトをつなぐ、モノをつなぐ、技術をつなぐ |
数値目標(2030年度) | 経常利益150億円以上、ROIC8%以上、ROE12%以上 |
事業戦略 | 既存事業の成長領域への注力と、新たな成長領域の開拓 |
ROICとROEについて
ROIC(Return on Invested Capital)とは、投下資本利益率のことだ。企業が投資した資本に対してどれだけの利益を上げているかを示す指標である。
- 投下資本に対する利益率を示す
- 企業の収益性と効率性を測る指標
- 高ROICは高い収益性と効率性を示唆
ROE(Return on Equity)とは、自己資本利益率のことだ。株主の投資に対してどれだけの利益を上げているかを示す指標である。
長期経営計画2030に関する考察
アルコニックスの長期経営計画2030は、中期経営計画からの転換を示しており、長期的な視点での成長戦略を明確に示している点が評価できる。パーパスとビジョンの明確化は、グループ全体の行動指針となり、従業員のモチベーション向上にも繋がるだろう。しかし、計画達成には、市場環境の変化や競合他社の動向など、様々なリスクを考慮する必要がある。
想定されるリスクとしては、目標数値の達成困難さや、事業戦略における不確定要素などが挙げられる。これらのリスクへの対応策として、柔軟な計画修正や、市場調査に基づいた戦略の見直しなどが重要となるだろう。また、計画の進捗状況を定期的にモニタリングし、必要に応じて修正していく体制の構築も不可欠だ。
今後、具体的な事業戦略の詳細や、リスク管理体制の強化に関する情報公開が期待される。さらに、持続可能な社会への貢献を意識したESG経営の取り組みについても、具体的な内容が示されることを期待したい。アルコニックスの今後の成長に注目したい。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「アルコニックス、「長期経営計画2030」を公開 新たに「パーパス・ビジョン」を策定 | アルコニックス株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000036770.html, (参照 2025-05-15).