
目次
記事の要約
- エプソンがインクジェットプリントヘッド3機種を新発売
- UVインク対応強化、高画質・高生産性を実現
- 商業・産業印刷市場のデジタル化拡大に対応
エプソン、インクジェットプリントヘッド3機種を新発売
セイコーエプソン株式会社は2025年5月15日、商業・産業領域におけるデジタル印刷市場の拡大に対応するため、インクジェットプリントヘッドの新商品3機種を発売すると発表した。新商品は、エプソン独自のPrecisionCoreテクノロジーを採用し、高画質と高生産性を両立する印刷を可能にするのだ。
『S3200-U1-2』『S3200-U3-2』は、従来品『S3200-U1』『S3200-U3』の後継機種であり、UVインク対応を強化し信頼性・耐久性を向上させた。長時間の使用でも安定した印刷品質を実現し、幅広い商業・産業印刷に安心して使用できるようになっている。
新たにUVインクに対応した『D3000-U1R』も発売する。商業印刷やラベル・パッケージ印刷市場向けに、最大1200dpiの高画質印刷を実現し、高精細な画質表現を可能にする。ノズル近傍循環機構により、インク乾燥やインク成分の沈降を抑制し、安定した印刷を実現するのだ。
既存機種を使用しているプリンターメーカーは、容易にプリンターをアップグレードできる。エプソンはPrecisionCoreプリントヘッドシリーズのラインアップ強化により、多様なニーズに対応するヘッドを提供し、商業・産業印刷市場におけるデジタル印刷の発展に貢献するとしている。
新製品仕様
商品名 | 対応インク | 幅×奥行×高さ(mm) | 総ノズル数 | ヘッド解像度/使用可能インク数 | 有効印字幅(mm) | インク循環 | 発売時期 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
S3200-U1-2 | UV | 150.4×30.0×52.0 | 3200 | 300 dpi/2色、600 dpi/1色 | 120.2 | 共通流路循環 | 2025年8月 |
S3200-U3-2 | UV | 78.2×71.3×100.3 | 2952 | 600 dpi/2色、1200 dpi/1色 | 61.2 | ノズル近傍循環 | 2025年秋ごろ |
D3000-U1R | UV | – | – | 1200 dpi/1色 | – | ノズル近傍循環 | – |
PrecisionCoreプリントヘッドについて
PrecisionCoreプリントヘッドは、エプソン独自のインクジェットプリントヘッド技術だ。高画質と高生産性を両立する印刷を可能にする。
- 高精細な印刷を実現
- 様々なインクに対応
- 高い信頼性と耐久性
これにより、商業・産業印刷市場におけるデジタル印刷の発展に貢献するだろう。
エプソンインクジェットプリントヘッド新製品に関する考察
今回の新製品は、UVインク対応の強化と高画質・高生産性の両立という点で大きな進歩と言える。既存製品からのスムーズなアップグレードも可能であり、プリンターメーカーにとって大きなメリットとなるだろう。しかし、今後、より多様なインクや印刷ニーズに対応していくためには、さらなる技術開発が必要となる可能性がある。
例えば、特殊な素材への印刷や、より高速な印刷速度への対応などが考えられる。これらの課題に対しては、インクの種類やヘッド構造の改良、さらにはAIを活用した印刷制御技術の導入などが有効な解決策となるだろう。また、環境への配慮も重要であり、インクの低環境負荷化や省エネルギー化も今後の課題となる。
今後、より高精細で多様な用途に対応できるプリントヘッドの開発が期待される。また、メンテナンス性の向上や、クラウド連携による印刷管理システムとの統合なども、ユーザーにとって大きなメリットとなるだろう。エプソンには、デジタル印刷市場の進化を牽引する存在として、更なる技術革新に期待したい。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「UVインクへの対応を強化、拡大したインクジェットプリントヘッド3機種を新発売 | セイコーエプソン株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000279.000042912.html, (参照 2025-05-15).