ヒストグラムとは?意味をわかりやすく簡単に解説

ヒストグラムとは?意味をわかりやすく簡単に解説

ヒストグラムとは

ヒストグラムは、データの分布を視覚的に表現するためのグラフの一種です。度数分布表をグラフで表現したもので、連続したデータを一定の範囲(階級)に区切り、各階級に含まれるデータの個数(度数)を棒の高さで示します。データの全体像を把握し、データの中心傾向やばらつき、分布の形状などを理解する上で役立ちます。

ヒストグラムは、品質管理、統計分析、画像処理など、さまざまな分野で利用されています。例えば、製品の品質管理においては、製品の寸法や重量などのデータをヒストグラムで表現することで、品質のばらつきや異常値を把握できます。また、統計分析においては、データの分布を仮定したり、異なるデータセットを比較したりするために使用されます。

ヒストグラムを作成する際には、適切な階級の幅を設定することが重要です。階級の幅が狭すぎると、グラフが細かくなりすぎてデータの全体像を把握しにくくなります。一方、階級の幅が広すぎると、グラフが大まかになりすぎてデータの詳細な分布を把握できません。適切な階級の幅は、データの種類や量、分析の目的に応じて決定する必要があります。

ヒストグラムの活用

「ヒストグラムの活用」に関して、以下を解説していきます。

  • ヒストグラムの作成手順
  • ヒストグラム分析のポイント

ヒストグラムの作成手順

ヒストグラムを作成する最初のステップは、分析対象となるデータを収集し、整理することです。次に、データの最大値と最小値を把握し、適切な階級の数を決定します。階級の数は、データの量や分布の形状によって異なりますが、一般的には5から15程度の階級が用いられます。階級の幅は、(最大値 – 最小値) / 階級数で計算します。

各データがどの階級に属するかを判断し、各階級の度数を集計します。度数とは、各階級に含まれるデータの個数のことです。度数分布表を作成し、横軸に階級、縦軸に度数をとったグラフを作成します。各階級の度数に対応する高さの棒を配置することで、ヒストグラムが完成します。必要に応じて、グラフにタイトルや軸ラベルを追加し、見やすくします。

手順内容備考
データ収集分析対象のデータを集める正確性が重要
階級設定適切な階級数と幅を決めるデータの特性を考慮
度数集計各階級のデータ数を数える正確なカウントが必要
グラフ作成度数分布表を基に作成見やすさを意識する

ヒストグラム分析のポイント

ヒストグラムを分析する際には、まずデータの分布の形状に着目します。左右対称な分布であれば、データは平均値付近に集中していると考えられます。一方、左右非対称な分布であれば、データは特定の方向に偏っていると考えられます。また、複数のピークを持つ分布であれば、データは複数のグループに分かれている可能性があります。

次に、データの中心傾向とばらつきを把握します。中心傾向は、平均値や中央値などの指標で評価できます。ばらつきは、標準偏差や分散などの指標で評価できます。これらの指標をヒストグラムと合わせて分析することで、データの特性をより深く理解できます。異常値の有無も確認します。異常値は、他のデータから大きく外れた値であり、分析結果に大きな影響を与える可能性があります。

分析項目内容活用例
分布形状対称性やピーク数などを確認データの偏りやグループ分けを把握
中心傾向平均値や中央値で評価データ全体の代表値を把握
ばらつき標準偏差や分散で評価データの散らばり具合を把握
異常値極端に大きい値や小さい値を検出品質管理における異常検知

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