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EPS(Emergency Power Supply)とは
EPS(Emergency Power Supply)とは、日本語で非常用電源装置と訳され、商用電源が停止した場合に、電力を供給し続けるためのシステムです。病院やデータセンターなど、電力供給が不可欠な施設において、事業継続性を確保するために重要な役割を果たします。
EPSは、停電時に自動的に作動し、あらかじめ設定された時間、電力を供給します。これにより、重要な機器の停止を防ぎ、人命に関わる医療機器や、情報システムの維持を可能にします。EPSは、バッテリー、自家発電機、無停電電源装置(UPS)など、様々な方式で実現可能です。
EPSの導入にあたっては、施設の規模や必要な電力容量、バックアップ時間などを考慮し、最適なシステムを選定する必要があります。定期的なメンテナンスや点検も重要であり、万が一の事態に備えて、常に正常に作動する状態を維持することが求められます。
EPSの種類と導入効果
「EPSの種類と導入効果」に関して、以下を解説していきます。
- EPSの種類(バッテリー/自家発電)
- EPS導入による効果(事業継続性/安全性向上)
EPSの種類(バッテリー/自家発電)
EPSには、主にバッテリー方式と自家発電方式の2種類が存在し、それぞれ異なる特徴を持っています。バッテリー方式は、瞬時に電力供給を開始できるため、無瞬断での電力供給が求められる場合に適しており、自家発電方式は、長時間の電力供給が可能であるため、大規模な施設や長時間の停電が想定される場合に有効です。
バッテリー方式は、UPS(無停電電源装置)とも呼ばれ、小型で設置が容易なため、オフィスや小規模な施設で利用されることが多いです。自家発電方式は、ディーゼルエンジンやガスタービンエンジンなどを利用して発電し、燃料を補給することで長時間の運転が可能になります。
種類 | 特徴 | 用途 |
---|---|---|
バッテリー | 瞬時電力供給が可能 | オフィスや小規模施設 |
自家発電 | 長時間電力供給が可能 | 大規模施設や病院 |
燃料電池 | 環境負荷が低い | クリーンな電力供給 |
UPS併用 | 無瞬断と長時間供給 | 重要設備への電力供給 |
EPS導入による効果(事業継続性/安全性向上)
EPSを導入することによって、事業継続性の確保と安全性の向上が期待でき、停電時においても、重要な業務を継続し、顧客へのサービス提供を維持することが可能になります。また、医療機関においては、生命維持装置の稼働を維持し、患者の安全を確保することができます。
EPSは、BCP(事業継続計画)の中核をなす要素であり、企業や組織の信頼性を高めることにもつながります。さらに、EPSは、防災対策としても有効であり、地震や台風などの自然災害時においても、電力供給を維持し、避難誘導や情報伝達を支援します。
効果 | 詳細 | 備考 |
---|---|---|
事業継続性 | 停電時業務継続 | 顧客信頼性向上 |
安全性向上 | 生命維持装置稼働 | 医療機関で重要 |
BCP対策 | 事業継続計画中核 | 企業信頼性向上 |
防災対策 | 災害時電力供給 | 避難誘導支援 |