ハブとは?意味をわかりやすく簡単に解説

ハブとは?意味をわかりやすく簡単に解説

ハブとは

ハブとは、複数の機器やネットワークを接続し、データの中継点となる装置のことです。ネットワークの中核として機能し、異なるデバイス間での円滑な通信を実現するために不可欠な役割を果たします。身近な例としては、家庭用ルーターや、企業内のネットワークで使用されるスイッチングハブなどが挙げられます。

ハブは、受信したデータを接続されたすべてのポートに転送する単純な構造を持っています。このため、ネットワーク全体のトラフィックが増加しやすく、セキュリティ上のリスクも高まる可能性があります。近年では、より効率的で安全な通信を可能にするスイッチングハブやルーターが主流となり、ハブの利用は減少傾向にあります。

しかし、ハブはネットワークの基礎を理解する上で重要な概念であり、小規模なネットワークや特定の用途においては依然として利用されています。ハブの仕組みや特性を理解することは、ネットワークエンジニアやシステム管理者にとって不可欠な知識と言えるでしょう。

ハブの種類と機能

「ハブの種類と機能」に関して、以下を解説していきます。

  • ハブの種類(ネットワーク)
  • ハブの主な機能

ハブの種類(ネットワーク)

ネットワークハブには、主にリピーターハブとスイッチングハブの2種類が存在します。リピーターハブは、受信した電気信号を増幅して再送信する単純な機能しか持たないため、ネットワーク全体の帯域を共有し、コリジョンが発生しやすいという特徴があります。一方、スイッチングハブは、受信したデータフレームの宛先MACアドレスを解析し、該当するポートのみにデータを送信するため、コリジョンの発生を抑制し、より効率的な通信を実現できます。

近年では、スイッチングハブが主流となり、リピーターハブはほとんど使用されなくなりました。スイッチングハブは、ネットワークの規模や用途に応じて、様々なポート数や機能を備えた製品が提供されており、ネットワークのパフォーマンス向上に大きく貢献しています。

種類機能特徴
リピーターハブ信号増幅帯域共有型
スイッチングハブ宛先転送コリジョン回避
PoEハブ電力供給LANケーブル給電
インテリジェントハブ管理機能QoS設定可能

ハブの主な機能

ハブの主な機能は、ネットワークに接続された複数のデバイス間でデータを中継することです。具体的には、あるポートで受信したデータを、他のすべてのポートに転送するブロードキャストという方式で動作します。この方式は、ネットワーク上のすべてのデバイスにデータが届くため、データの宛先を特定する必要がない場合に有効です。しかし、不要なデータもすべてのデバイスに送信されるため、ネットワーク全体のトラフィックが増加し、パフォーマンスが低下する可能性があります。

また、ハブはOSI参照モデルの物理層で動作するため、データの誤り検出や修正などの高度な機能は備えていません。そのため、信頼性の高い通信を実現するためには、上位層のプロトコルでエラー制御を行う必要があります。近年では、より高度な機能を持つスイッチやルーターが普及しており、ハブの利用は減少傾向にありますが、ネットワークの基本的な仕組みを理解する上で重要な役割を果たしています。

機能説明メリット
データ中継全ポート転送簡単接続
信号増幅長距離伝送安定通信
ポート集約複数機器接続配線簡略化
電源供給PoE対応省スペース