
目次
記事の要約
- マーキュリーが2025年4月入社内定者を対象に就職活動に関するアンケート調査を実施
- 生成AIを活用した学生は約18%にとどまり、活用用途はエントリーシート作成支援が最多
- AI活用で短縮できた時間は、6割の学生が1〜5時間と回答
就職活動で生成AIを活用した学生は約18%にとどまる
株式会社マーキュリーは、2025年4月入社の内定者を対象に実施した「就職活動に関するアンケート調査」の結果を2025年4月28日に発表した。この調査では、就職活動における生成AIの活用実態に焦点を当て、学生がどのようにAIを取り入れているかを調査している。
有効回答数555名のアンケートによると、就職活動でChatGPTなどの生成AIを活用した学生は全体の17.8%(99名)にとどまり、8割以上の学生がAIを使用していないと回答した。生成AIの普及が進む中でも、就職活動においてはまだ一般的とは言えない状況が明らかになった。
AIを活用した学生に具体的な用途を尋ねたところ、「エントリーシートや履歴書の作成支援」が34.6%(65件)と最も多く、次いで「面接対策(模擬面接、想定質問の準備など)」が29.3%(55件)、「業界・企業研究」が14.9%(28件)となっている。選考の準備段階での活用が中心であることが示唆されている。
就職活動における生成AIの活用状況
項目 | 詳細 |
---|---|
調査対象 | 2025年4月入社の内定者 |
有効回答数 | 555名 |
調査期間 | 2025年2月28日~3月18日 |
生成AI活用率 | 約18% |
主な活用用途 | エントリーシートや履歴書の作成支援 |
AI活用による時間短縮 | 1〜5時間が最多(60.6%) |
エントリーシートについて
エントリーシートとは、企業が採用選考の初期段階で応募者に提出を求める書類のことを指す。以下のような特徴がある。
- 自己PRや志望動機を記述
- 企業が応募者の人物像を把握
- 選考の重要な判断材料
今回の調査では、生成AIを活用した学生の多くがエントリーシートの作成支援を目的としていたことが明らかになった。効率的なエントリーシート作成は、就職活動において重要な要素の一つと言えるだろう。
就職活動における生成AI活用に関する考察
今回の調査で、就職活動における生成AIの活用がまだ限定的であることが明らかになったことは、今後の就職活動のあり方を考える上で重要な示唆を与えている。生成AIはエントリーシート作成や面接対策など、選考準備の効率化に役立つ一方で、学生全体の利用率はまだ低い状況だ。
今後は、生成AIの活用方法に関する情報提供や、AIを活用した就職活動支援サービスの充実が求められるだろう。また、AIに頼りすぎることなく、学生自身の個性や能力をアピールできるような選考方法の工夫も必要になるかもしれない。
将来的には、生成AIが就職活動においてより一般的なツールとなり、学生が自身のキャリアをより効果的に形成できるようになることが期待される。そのためには、企業側もAIを活用した選考プロセスの透明性を高め、学生が安心して就職活動に取り組める環境を整備することが重要になるだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「就職活動で生成AIを活用した学生は約18%にとどまる | 株式会社マーキュリーのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000264.000098241.html, (参照 2025-04-29).