ASP.NET Core OData Web API Template Packがプレビューリリース、.NET 8対応

記事の要約

  • ASP.NET Core OData Web API Template Packのパブリックプレビュー版がリリース
  • .NET 8.0以上を対象としたOData対応Web APIプロジェクトの作成を支援
  • ODataクエリオプション、OpenAPI(Swagger)サポート、バッチ処理などを提供

ASP.NET Core OData Web API Template Packのプレビュー版が公開

Microsoftは、ASP.NET Core OData Web API Template Packのパブリックプレビュー版を2025年4月28日にリリースした。このテンプレートは、.NET 8.0以上を対象としたASP.NET Core Web APIプロジェクトをODataサポート付きで作成するのに役立ち、開発者はより効率的なAPI開発が可能になるだろう。

このプレビュー版では、ODataクエリオプション($filter、$select、$expand、$orderby、$countなど)、OpenAPI(Swagger)サポート、バッチ処理、および大文字と小文字を区別しないルーティングなどの主要機能が提供される。これらの機能により、APIの柔軟性と使いやすさが向上し、開発者はより高度なAPIを容易に構築できるようになる。

テンプレートのインストールは、dotnet CLIを使用して簡単に行える。また、Visual Studio IDEを使用することで、GUIベースでのプロジェクト作成も可能だ。これにより、開発者は好みの開発環境でOData対応のWeb APIプロジェクトを迅速に開始できる。

ASP.NET Core OData Web API Template Packの機能

機能詳細
.NETバージョン.NET 8.0以上をサポート
ODataクエリオプション$filter、$select、$expand、$orderby、$countなどをサポート
OpenAPI(Swagger)APIドキュメントのサポートを有効化
バッチ処理ODataバッチ処理をプロジェクトで許可
ルーティングコントローラー/アクションプロパティ名の大文字小文字を区別しないルーティングを有効化
Microsoft.OData.WebApiTemplateの詳細はこちら

ODataクエリオプションについて

ODataクエリオプションとは、Open Data Protocol(OData)で使用される、データ取得や操作を制御するためのパラメータ群のことを指す。主なオプションは以下の通りだ。

  • $filter:データの絞り込み
  • $select:取得するプロパティの選択
  • $expand:関連エンティティの展開

これらのオプションを使用することで、クライアントは必要なデータのみを効率的に取得できる。これにより、ネットワーク負荷の軽減やパフォーマンスの向上が期待できるだろう。

ASP.NET Core OData Web API Template Packに関する考察

ASP.NET Core OData Web API Template Packのリリースは、.NET開発者にとってOData対応のAPI開発を大幅に簡素化する点で非常に有益だ。特に.NET 8.0以上をサポートすることで、最新の.NET環境での開発をスムーズに進めることができるだろう。

今後の課題としては、テンプレートの継続的なアップデートと、より詳細なドキュメントの提供が挙げられる。また、ODataクエリオプションの利用に関するベストプラクティスや、セキュリティに関する考慮事項なども明確にすることが重要になるだろう。

将来的には、このテンプレートがASP.NET Core Web API開発の標準的なツールとして広く利用されることが期待される。さらに、ODataの機能をより深く理解し、活用するための教育コンテンツの充実も望まれる。

参考サイト/関連サイト

  1. Microsoft Visual Studio.「ASP.NET Core OData Web API Template Preview Release – OData」.https://devblogs.microsoft.com/odata/asp-net-core-odata-web-api-template-preview-release/, (参照 2025-04-29).

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