目次
記事の要約
- Oracle Commerce Platformの脆弱性CVE-2025-21576が公開
- 対象バージョンは11.3.0、11.3.1、11.3.2
- CVSSスコアは5.4(MEDIUM)
Oracle Commerce Platformの脆弱性CVE-2025-21576が公開
Oracle Corporationは、Oracle Commerce PlatformのDynamo Personalization Serverコンポーネントにおける脆弱性CVE-2025-21576を2025年4月15日に公開した。この脆弱性は、サポートされているバージョン11.3.0、11.3.1、および11.3.2に影響を与える。
この脆弱性は、ネットワーク経由でHTTPアクセスを持つ、特権の低い攻撃者によって容易に悪用される可能性があり、Oracle Commerce Platformを侵害される恐れがある。攻撃を成功させるには、攻撃者以外の人物による操作が必要で、Oracle Commerce Platformに脆弱性が存在するものの、攻撃は追加の製品に大きな影響を与える可能性がある(スコープの変更)。
脆弱性の悪用が成功した場合、Oracle Commerce Platformでアクセス可能なデータの一部に対する不正な更新、挿入、削除、およびOracle Commerce Platformでアクセス可能なデータの一部に対する不正な読み取りアクセスが発生する可能性がある。CVSS 3.1 Base Scoreは5.4(MEDIUM)で、CVSS Vectorは(CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:L/UI:R/S:C/C:L/I:L/A:N)だ。
CVE-2025-21576の詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE ID | CVE-2025-21576 |
CNA | Oracle |
影響を受ける製品 | Oracle Commerce Platform (Dynamo Personalization Server) |
影響を受けるバージョン | 11.3.0, 11.3.1, 11.3.2 |
CVSS 3.1 Base Score | 5.4 (MEDIUM) |
CVSS Vector | CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:L/UI:R/S:C/C:L/I:L/A:N |
CWE | CWE-352 Cross-Site Request Forgery (CSRF) |
Cross-Site Request Forgery (CSRF)について
Cross-Site Request Forgery(CSRF)とは、Webアプリケーションの脆弱性の一種で、攻撃者が被害者のブラウザを介して、被害者の意図しないリクエストをWebサーバーに送信することを指す。主な特徴は以下の通りだ。
- 被害者が認証済みのWebサイトを悪用
- 攻撃者が不正なリクエストを送信
- 被害者の意図しない操作を実行
CSRF攻撃は、被害者が認証済みのWebサイトにアクセスしている状態で、攻撃者が用意した悪意のあるWebサイトやメールのリンクをクリックさせることで成立する。攻撃者は、被害者のブラウザに保存されているCookieなどの認証情報を利用して、Webサーバーに不正なリクエストを送信し、被害者のアカウントで意図しない操作(パスワードの変更、送金など)を実行させるのだ。
CVE-2025-21576に関する考察
Oracle Commerce Platformの脆弱性CVE-2025-21576が公開されたことは、ECサイトやオンラインサービスを運営する企業にとって重要な警鐘となる。特に、影響を受けるバージョンを使用している場合は、速やかにアップデートまたは適切な対策を講じる必要があるだろう。
今後、この脆弱性を悪用した攻撃が発生する可能性も考えられ、顧客情報や機密情報の漏洩、Webサイトの改ざんなどの被害が想定される。考えられる解決策としては、Oracleが提供するセキュリティパッチの適用、WAF(Web Application Firewall)の導入、定期的な脆弱性診断の実施などが挙げられるだろう。
今後は、このような脆弱性情報を迅速に把握し、対応できる体制を構築することが重要になる。また、開発段階からセキュリティを考慮した設計(Security by Design)を徹底することで、脆弱性の発生を未然に防ぐことが期待される。Oracleには、脆弱性情報の早期公開と、より使いやすいセキュリティパッチの提供を期待したい。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-21576」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-21576, (参照 2025-04-29).