
目次
記事の要約
- 東濃ひのき製品流通協同組合が白川LSCと連携し木材CO2排出量可視化を開始
- サプライチェーン全体でのCO2排出量算定に「e-dash」を活用
- 環境性能明記で木材利用を推進し、環境貢献を目指す
東濃ひのき製品流通協同組合が白川LSCと連携し木材CO2排出量可視化を開始
東濃ひのき製品流通協同組合は、白川ローカルサプライチェーン(LSC)の協力事業体と連携し、岐阜県白川流域での木材生産全体のCO2排出量を可視化する取り組みを始めた。地球温暖化対策として高まる環境意識に対応し、木材業界の貢献を目指す。
この取り組みでは、サプライチェーン全体のCO2排出量を把握し、環境問題へのアプローチを実践する。白川LSCに賛同する川下事業体も含め、木材製品ごとのCO2排出量を明記することで、製品の環境性能の判断に役立てることを目指している。
背景には、従来の木材の「環境に良い」というPRが、必ずしも正確ではないという認識がある。木材製品の生産過程におけるCO2排出量を考慮し、環境貢献度を明確に示す必要性が高まっているからだ。
CO2排出量可視化に「e-dash」を活用
項目 | 詳細 |
---|---|
サービス | e-dash(CO2排出量可視化・削減サービスプラットフォーム) |
提供 | e-dash株式会社 |
機能 | Scope1・2排出量自動算出、サプライチェーン排出量(Scope3)算出・可視化 |
目的 | CO2排出量のモニタリングコスト削減、環境性能の明記 |
サプライチェーン排出量(Scope 3)について
サプライチェーン排出量(Scope 3)とは、企業の事業活動に関連する、サプライチェーン全体の温室効果ガス排出量のことを指す。Scope 3の主な特徴は以下の通りだ。
- 事業活動に関連する間接的な排出を網羅
- 原材料調達、輸送、製品の使用、廃棄などを含む
- 企業の排出量削減努力をサプライチェーン全体に拡大
Scope 3の算定と可視化は、企業が自社の環境負荷を正確に把握し、より効果的な削減目標を設定するために不可欠である。今回の取り組みでは、e-dashを活用してサプライチェーン全体のCO2排出量を算出し、可視化することで、より透明性の高い情報開示を目指している。
木材CO2排出量可視化に関する考察
東濃ひのき製品流通協同組合と白川LSCの取り組みは、木材業界における環境負荷の可視化という点で非常に意義深い。CO2排出量の明記を通じて、消費者がより環境に配慮した製品を選択できるようになるだろう。
今後の課題としては、CO2排出量の算定方法の標準化や、第三者機関による認証制度の確立が挙げられる。これらの課題を解決することで、より信頼性の高い情報提供が可能になり、消費者の環境意識向上に貢献できるはずだ。
将来的には、CO2排出量の少ない木材製品の利用を促進するためのインセンティブ制度の導入や、環境貢献に取り組む企業との連携強化が期待される。今回の取り組みが、持続可能な林業の確立と地球環境保全に繋がることを願うばかりだ。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「木材製品のCO2排出量をサプライチェーンで可視化する!岐阜県「白川LSC」が取り組む、木材の環境性能に対して責任ある行動。 | 東濃ひのき製品流通協同組合のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000157776.html, (参照 2025-05-01).