
目次
記事の要約
- 積水樹脂とエコモットがWebアプリケーションサービス「ICOT-LINK®」を共同開発
- IoT製品と地図データを連携させ、遠隔監視や制御、データ分析が可能
- 災害時の道路管理・監視業務の省人・省力化に貢献
積水樹脂とエコモットが道路インフラをスマート化するWebアプリケーション「ICOT-LINK®」を共同開発
積水樹脂株式会社とエコモット株式会社は、IoT製品を地図データと連携させ、遠隔監視、制御、データ分析、システム連携が可能なWebアプリケーションサービス「ICOT-LINK®」を共同で開発した。このサービスは、道路管理、監視業務を遠隔操作し、道路インフラのスマート化を図るものだ。
「ICOT-LINK®」は、各種IoTセンサーやIoT表示デバイスから得られる情報を集約・解析し、製品やシステムの一括遠隔監視や、計測値と連動した遠隔制御を可能にする。これにより、災害時の道路管理・監視業務の省人・省力化が図れ、防災・減災への貢献が期待されるだろう。
Webアプリケーション「ICOT-LINK®」のリリースにあわせて、対応製品の第一弾として現地の状況に応じた情報を発信できるLED表示板「オプトマーカーICOT」が発売された。このLED表示板は、従来の交通安全用途から災害対策用途へのニーズが高まっており、遠隔操作機能を持つ製品の需要が増加している。
ICOT-LINK®の主な特徴
項目 | 詳細 |
---|---|
機能 | インターネット上の地図画面上での一括監視・保守・制御 |
操作性 | 誰にでも簡単に扱える操作しやすいグラフィック画面 |
データ閲覧 | リアルタイムなデータ閲覧(気温、風速、現在表示等)、グラフ表示、データ蓄積 |
アラート機能 | 道路状況の変化(低温、強風)を通じアラート配信 |
連携機能 | 他IoTセンサー(傾斜センサー、雨量センサー、監視カメラ等)とクラウド連携 |
サステナビリティ貢献製品EXについて
サステナビリティ貢献製品EXとは、製品の開発・設計から使用・廃棄までの段階で環境面と社会課題の解決につながる貢献分野の社内基準を満たす製品のことである。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 環境負荷低減
- 社会課題解決
- 技術の新規性
積水樹脂グループでは、サステナビリティ貢献製品の中でも特に貢献度や技術の新規性が優れた製品を「サステナビリティ貢献製品EX」として認定している。ICOT-LINK®もこの認定を受けている。
ICOT-LINK®に関する考察
積水樹脂とエコモットが共同開発した「ICOT-LINK®」は、道路インフラのスマート化に大きく貢献することが期待される。特に異常気象や災害時の道路管理において、遠隔監視や制御による迅速な対応は、安全確保の面で非常に重要だ。人材不足が深刻化する中で、省人・省力化を実現するこのシステムの導入は、道路管理者にとって大きなメリットとなるだろう。
一方で、システムへの過度な依存は、障害発生時の対応遅れにつながる可能性も考慮する必要がある。定期的なメンテナンスやバックアップ体制の強化、緊急時のマニュアル作成などが重要になるだろう。また、IoTセンサーや表示デバイスの設置場所によっては、景観への影響やプライバシーの問題も生じる可能性があるため、地域住民への十分な説明と理解を得ることが不可欠だ。
今後は、AIを活用したデータ分析機能の強化や、他の防災システムとの連携を進めることで、より高度な道路管理が実現することを期待したい。また、収集したデータをオープンデータとして公開することで、研究機関や地域住民による防災・減災活動への活用も促進されるだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「積水樹脂、エコモットと共同で、道路管理、監視業務を遠隔操作して道路インフラをスマート化Webアプリケーションサービス「ICOT-LINK®」を開発 | 積水樹脂株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000053.000074625.html, (参照 2025-05-01).