シナモンAIがNAACL 2025で論文採択、レイアウトを考慮したRAG技術「Super RAG」の性能向上

シナモンAIがNAACL 2025で論文採択、レイアウトを考慮したRAG技術「Super RAG」の性能向上
PR TIMES より

記事の要約

  • シナモンAIの論文がNAACL 2025のIndustry Track部門で採択
  • 論文では、レイアウトを考慮したグラフモデリング技術がRAGの性能向上に寄与
  • 図表を含む非構造ドキュメントが活用可能な「Super RAG」を紹介

シナモンAI、NAACL 2025にて論文採択

株式会社シナモンAIは、自然言語処理のトップ国際会議「NAACL 2025」において、AI研究チームの論文「Super RAG: レイアウトを考慮したグラフ モデリングによる RAG のパフォーマンス向上」がIndustry Track部門で採択されたことを2025年4月30日に発表した。この論文では、同社オリジナルのRAGシステム「Super RAG」に搭載されている技術が、RAGシステムのパフォーマンス向上にどのように貢献しているかが実証されている。

採択された論文では、文書レイアウトを維持するグラフ構造を導入し、全文検索とベクター検索によりRAGの情報検索精度を強化するレイアウトを考慮したグラフモデリング(LAGM)について解説されている。また、高度な技術を組み合わせることで、検索拡張生成の有効性と精度を向上させる統合RAGパイプラインについても紹介されている。

さらに、ユーザーがSuper RAGアプローチを体験できるインタラクティブなシステムを提供し、ユーザーエクスペリエンスの向上に貢献している点も示されている。NAACL 2025のIndustry Track部門では近年、生成AIと大規模言語モデル(LLM)の急速な発展を背景に、音声・自然言語処理の分野におけるアプリケーションの革新と実装に関する論文の投稿が奨励されている。

Super RAGの主な特徴

項目詳細
技術レイアウトを考慮したグラフモデリング(LAGM)
機能全文検索とベクター検索による情報検索精度強化
特徴非構造化データを高度に解析し、構造化
活用例決算書、技術情報、社内規定などの解析
導入方法APIまたはフル機能アプリケーション
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RAG(Retrieval-Augmented Generation)について

RAG(Retrieval-Augmented Generation)とは、検索拡張生成とも呼ばれ、大規模言語モデル(LLM)の性能を向上させるための技術のことを指す。主な特徴は以下の通りだ。

  • 外部知識ソースから情報を検索
  • 検索した情報を基に回答を生成
  • LLMの知識不足を補完

シナモンAIのSuper RAGは、このRAGシステムをさらに進化させ、図表を含む複雑なドキュメントの解析を可能にしている。企業が保有する非構造化データを活用し、LLMの回答生成による業務自動化を実現する。

Super RAGに関する考察

シナモンAIのSuper RAGは、企業が保有する非構造化データを活用し、LLMの回答生成による業務自動化を実現する点で非常に有望だ。特に、図表を含む複雑なドキュメントを解析できる点は、他のRAGシステムと比較して大きなアドバンテージとなるだろう。

今後の課題としては、ドキュメントの種類による回答精度の差をどのように解消していくかが挙げられる。この課題に対しては、AIモデルの継続的な学習や、ドキュメントの種類に応じた最適な構造化手法の開発が考えられるだろう。

将来的には、Super RAGが様々な業務に導入され、企業の生産性向上に大きく貢献することが期待される。また、APIでの提供により、様々なシステムとの連携が容易になり、より幅広い活用が期待できるだろう。

参考サイト/関連サイト

  1. PR TIMES.「シナモンAI、最先端の生成AIとLLM分野に活用される、自然言語処理のトップ国際会議「NAACL 2025」にて論文採択 | 株式会社シナモンのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000106.000028252.html, (参照 2025-05-01).

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