Yii 2に脆弱性CVE-2024-58136が発覚、2.0.52以前のバージョンはアップデートを

記事の要約

  • Yii 2の脆弱性CVE-2024-58136が2025年4月10日に公開
  • 2.0.52より前のバージョンで__class配列キーによる動作の付加処理に問題
  • 2025年2月から4月にかけて脆弱性が悪用された事例を確認

Yii 2の脆弱性CVE-2024-58136が公開、2.0.52以前のバージョンに影響

MITRE Corporationは、Yii 2の脆弱性CVE-2024-58136を2025年4月10日に公開した。この脆弱性は、2.0.52より前のバージョンにおいて、__class配列キーによって定義された動作の付加処理に不備があることに起因する。

この脆弱性はCVE-2024-4990の回帰であり、2025年2月から4月にかけて実際に悪用された事例が確認されている。CVSSスコアは9.0(CRITICAL)と評価されており、注意が必要だ。

影響を受けるのは、Yii 2の2.0.52より前のバージョンだ。開発者は、速やかに2.0.52以降のバージョンにアップデートすることが推奨される。

CVE-2024-58136の詳細

項目詳細
CVE IDCVE-2024-58136
公開日2025年4月10日
影響を受けるバージョンYii 2 2.0.52より前
CVSSスコア9.0 (CRITICAL)
CWECWE-424: Improper Protection of Alternate Path
Yii 2.0.52へのアップグレードはこちら

CVSSについて

CVSS(Common Vulnerability Scoring System)とは、ソフトウェアの脆弱性に対する深刻度を評価するための共通指標のことを指す。主な特徴は以下の通りだ。

  • 脆弱性の深刻度を数値化
  • 業界標準として広く利用
  • 攻撃元や必要な特権などを考慮

CVSSを用いることで、脆弱性のリスクを客観的に評価し、適切な対策を講じることが可能になる。CVE-2024-58136のCVSSスコアは9.0と評価されており、深刻な脆弱性であることがわかる。

Yii 2のCVE-2024-58136に関する考察

Yii 2の脆弱性CVE-2024-58136が発見されたことは、Webアプリケーションフレームワークのセキュリティ管理における継続的な課題を浮き彫りにしている。特に、過去の脆弱性(CVE-2024-4990)の回帰が実際に悪用されたという事実は、開発プロセスにおけるテストと検証の重要性を改めて認識させる。

今後は、フレームワークのアップデートだけでなく、開発者自身がセキュリティに関する知識を深め、脆弱性を作り込まないように注意する必要があるだろう。また、脆弱性情報の早期共有と迅速な対応を可能にするための体制構築も重要となる。

将来的には、AIを活用した脆弱性検出ツールの導入や、開発者向けのセキュリティトレーニングの充実などが期待される。Yiiフレームワークコミュニティが、これらの課題にどのように取り組んでいくのか注目される。

参考サイト/関連サイト

  1. CVE.「CVE Record: CVE-2024-58136」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-58136, (参照 2025-05-02).

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