AI Autotagger 3.30.0未満にXSS脆弱性、管理者権限で悪用可能

記事の要約

  • WPScanがAI Autotaggerのクロスサイトスクリプティング脆弱性を発表
  • バージョン3.30.0未満のWordPressプラグインに影響
  • 管理者権限を持つユーザーが悪用可能

AI Autotagger 3.30.0未満に管理者権限によるクロスサイトスクリプティングの脆弱性

WPScanは2025年4月28日、WordPressのプラグイン「AI Autotagger」のバージョン3.30.0未満に、管理者権限を持つユーザーがクロスサイトスクリプティング(XSS)攻撃を実行できる脆弱性CVE-2025-0627を発見し、公開した。この脆弱性は、マルチサイト環境でunfiltered_html capabilityが無効になっている場合でも悪用される可能性がある。

この脆弱性は、プラグインの設定におけるサニタイズとエスケープ処理の不備に起因する。これにより、管理者権限を持つユーザーが、悪意のあるスクリプトを埋め込むことが可能となり、他のユーザーがそのスクリプトを実行してしまうリスクがある。

脆弱性の発見者はDmitrii Ignatyev氏で、WPScanがコーディネーターを務めた。詳細な情報は、WPScanの脆弱性データベースで確認できる。

AI Autotaggerの脆弱性に関する情報

項目詳細
CVE IDCVE-2025-0627
対象製品WordPress Tag, Category, and Taxonomy Manager
影響を受けるバージョン3.30.0未満
脆弱性タイプCWE-79 Cross-Site Scripting (XSS)
発見者Dmitrii Ignatyev
WPScanの脆弱性データベース

クロスサイトスクリプティング(XSS)について

クロスサイトスクリプティング(XSS)とは、Webアプリケーションの脆弱性を利用して、悪意のあるスクリプトをWebサイトに埋め込み、ユーザーのブラウザ上で実行させる攻撃手法のことを指す。主な特徴は以下の通りだ。

  • Webサイトへのスクリプト埋め込み
  • ユーザーのブラウザで実行
  • 情報漏洩や改ざんのリスク

XSS攻撃は、ユーザーのセッション情報を盗んだり、Webサイトのコンテンツを改ざんしたりするなどの被害をもたらす可能性がある。適切なサニタイズやエスケープ処理を行うことで、XSS攻撃を防ぐことができる。

AI AutotaggerのXSS脆弱性に関する考察

AI Autotaggerのバージョン3.30.0未満に存在する管理者権限によるクロスサイトスクリプティング脆弱性は、WordPressサイトのセキュリティにとって深刻な脅威となる。特に、管理者権限を持つユーザーが悪意のあるスクリプトを埋め込むことで、サイト全体の改ざんやユーザー情報の窃取につながる可能性があるだろう。

この問題に対しては、速やかにAI Autotaggerを最新バージョンにアップデートすることが最も重要な対策となる。また、WordPress本体や他のプラグインも常に最新の状態に保ち、セキュリティ対策を徹底することが不可欠だ。さらに、WAF(Web Application Firewall)などのセキュリティツールを導入することで、XSS攻撃のリスクを軽減できるだろう。

今後は、プラグイン開発者自身がセキュリティを意識した開発を行うとともに、脆弱性情報の早期公開と迅速な対応が求められる。ユーザー側も、信頼できる開発元のプラグインを選択し、定期的なセキュリティチェックを行うことが重要になるだろう。

参考サイト/関連サイト

  1. CVE.「CVE Record: CVE-2025-0627」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-0627, (参照 2025-05-02).

関連タグ