Oracle MySQL Serverに脆弱性CVE-2025-30715、ネットワーク経由でDoS攻撃の可能性

記事の要約

  • Oracle MySQL Serverの脆弱性(CVE-2025-30715)が明らかに
  • 複数のプロトコルを介したネットワークアクセスによりDoS攻撃の可能性
  • 影響を受けるバージョンは8.0.0から9.2.0まで

Oracle MySQL Serverにおける脆弱性CVE-2025-30715が判明

Oracle Corporationは、Oracle MySQL Serverに存在する脆弱性CVE-2025-30715を2025年4月15日に発表した。この脆弱性は、Server: Components Servicesに影響を及ぼし、ネットワーク経由でMySQL Serverを侵害するリスクがある。

この脆弱性を悪用すると、攻撃者はMySQL Serverに対してサービス妨害(DoS)攻撃を仕掛け、サーバーをハングアップさせたり、頻繁にクラッシュさせたりすることが可能になる。CVSS 3.1 Base Scoreは4.9で、可用性への影響が評価されている。

影響を受けるバージョンは、8.0.0から8.0.41、8.4.0から8.4.4、そして9.0.0から9.2.0までと広範囲に及ぶ。Oracleは、この脆弱性に対する修正を適用することを推奨している。

MySQL Serverの脆弱性CVE-2025-30715に関する情報

項目詳細
CVE IDCVE-2025-30715
CNAOracle
公開日2025年4月15日
影響を受ける製品MySQL Server
影響を受けるバージョン8.0.0-8.0.41, 8.4.0-8.4.4, 9.0.0-9.2.0
CVSS 3.1 Base Score4.9 (可用性への影響)

CWE-400 Uncontrolled Resource Consumptionについて

CWE-400は、Uncontrolled Resource Consumption(制御されないリソース消費)として知られ、ソフトウェアがリソースの消費量を適切に制御しない場合に発生する脆弱性のことである。この脆弱性が悪用されると、システムのリソース(CPU、メモリ、ディスク容量など)が枯渇し、サービス妨害(DoS)状態を引き起こす可能性がある。

  • リソース管理の不備が原因
  • DoS攻撃を誘発する可能性
  • システム可用性を損なうリスク

CWE-400の対策としては、入力データの検証、リソース制限の設定、適切なエラー処理などが挙げられる。開発者は、これらの対策を講じることで、CWE-400に起因する脆弱性を低減させることができるだろう。

MySQL ServerのCVE-2025-30715に関する考察

MySQL ServerのCVE-2025-30715は、ネットワーク経由でアクセス可能な高権限を持つ攻撃者によって悪用される可能性があるため、迅速な対応が求められる。特に、影響を受けるバージョンが広範囲に及ぶため、早期のアップデートが不可欠だ。可用性への影響があるため、事業継続計画(BCP)にも影響を及ぼす可能性があるだろう。

今後の対策としては、脆弱性スキャナを用いた定期的な脆弱性診断の実施や、侵入検知システム(IDS)/侵入防止システム(IPS)の導入が考えられる。また、WAF(Web Application Firewall)を導入することで、既知の攻撃パターンを検出し、脆弱性の悪用を未然に防ぐことが可能になるだろう。

将来的には、脆弱性情報の早期共有や、自動アップデート機能の強化が望まれる。開発段階でのセキュリティテストの徹底や、セキュリティエンジニアの育成も重要になるだろう。MySQL Serverのセキュリティ強化は、企業全体のセキュリティレベル向上に繋がるはずだ。

参考サイト/関連サイト

  1. CVE.「CVE Record: CVE-2025-30715」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-30715, (参照 2025-05-02).

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