目次
記事の要約
- Oracle Database ServerのRAS Securityコンポーネントに脆弱性が存在
- CVSS 3.1 Base Scoreは7.3で、機密性と完全性に影響
- 影響を受けるバージョンは19.3-19.26、21.3-21.17、23.4-23.7
Oracle Database ServerのRAS Securityコンポーネントに脆弱性CVE-2025-30701が発見
Oracle Corporationは、Oracle Database ServerのRAS Securityコンポーネントに存在する脆弱性CVE-2025-30701を2025年4月15日に公開した。この脆弱性は、サポートされているバージョン19.3から19.26、21.3から21.17、および23.4から23.7に影響を与える。
この脆弱性は、低い権限を持つ攻撃者がOracle Net経由でネットワークアクセスを持つ場合に、RAS Securityを侵害することを容易にする。攻撃を成功させるには、攻撃者以外の人物による操作が必要となる。脆弱性の悪用が成功した場合、重要なデータまたはRAS Securityがアクセス可能なすべてのデータへの不正な作成、削除、または変更アクセス、および重要なデータへの不正アクセス、またはRAS Securityがアクセス可能なすべてのデータへの完全なアクセスが発生する可能性がある。
CVSS 3.1 Base Scoreは7.3で、機密性と完全性に影響がある。CVSS Vectorは(CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:L/UI:R/S:U/C:H/I:H/A:N)と評価されている。
CVE-2025-30701に関する情報
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE ID | CVE-2025-30701 |
CNA | Oracle |
公開日 | 2025年4月15日 |
影響を受ける製品 | Oracle Database Server |
影響を受けるバージョン | 19.3-19.26、21.3-21.17、23.4-23.7 |
CVSS 3.1 Base Score | 7.3 (機密性と完全性に影響) |
CVSSについて
CVSS(Common Vulnerability Scoring System)とは、ソフトウェアの脆弱性に対する共通の評価指標のことを指す。以下のような特徴がある。
- 脆弱性の深刻度を数値化
- 業界標準の評価システム
- 脆弱性対策の優先順位付けに利用
CVSSは脆弱性の深刻度を客観的に評価するためのもので、Base Score、Temporal Score、Environmental Scoreの3つのメトリクスで構成されている。脆弱性への対策を講じる上で、CVSSのスコアを参考に優先順位を決定することが重要となる。
Oracle Database ServerのRAS Securityコンポーネントの脆弱性CVE-2025-30701に関する考察
Oracle Database ServerのRAS SecurityコンポーネントにおけるCVE-2025-30701の脆弱性は、データベースの機密性と完全性に重大なリスクをもたらす可能性がある。特に、低い権限を持つ攻撃者がネットワーク経由でアクセスできるという点は、攻撃の容易さを示唆しており警戒が必要だ。人的な操作が必要であるとはいえ、一度侵害されるとデータへの不正アクセスや改ざんにつながるため、早急な対策が求められるだろう。
考えられる解決策としては、Oracleが提供するセキュリティパッチの適用が最も有効だ。また、ネットワークアクセスを制限したり、ユーザーアカウントの権限を見直したりすることも、リスク軽減に繋がるだろう。今後は、脆弱性情報の早期公開と迅速なパッチ提供に加え、ユーザーへの注意喚起を強化することで、より安全なデータベース環境を構築することが期待される。
さらに、データベースのセキュリティを強化するために、多要素認証の導入やアクセスログの監視、定期的な脆弱性診断の実施なども検討すべきだろう。これらの対策を組み合わせることで、より強固なセキュリティ体制を構築し、潜在的な脅威からデータベースを保護することが可能になるはずだ。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-30701」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-30701, (参照 2025-05-02).