目次
記事の要約
- codeprojects Patient Record Management System 1.0にSQLインジェクションの脆弱性
- 引数id/lastnameの操作でSQLインジェクション攻撃が可能
- 脆弱性は公開され悪用される可能性あり
codeprojects Patient Record Management System 1.0にSQLインジェクションの脆弱性
codeprojects Patient Record Management System 1.0の/edit_rpatient.php.phpファイルに、重大なSQLインジェクションの脆弱性が発見された。この脆弱性は、引数id/lastnameの操作を通じてSQLインジェクション攻撃を可能にするものだ。攻撃はリモートから実行可能であり、脆弱性に関する情報は既に公開されているため、悪用される可能性が高い。
この脆弱性は、CVE-2025-3955として識別され、CVSSスコアはMediumと評価されている。脆弱性の種類としては、CWE-89(SQL Injection)およびCWE-74(Injection)が該当する。影響を受ける製品は、codeprojects Patient Record Management Systemのバージョン1.0だ。
脆弱性の発見者はVulDBユーザーのHuahuaCat氏であり、VulDBを通じて詳細な情報が公開されている。関連情報として、VDB-306291、Submit #557036、およびGitHub上のエクスプロイトコードが参照可能だ。CISA-ADPもこの脆弱性に関する情報を公開している。
脆弱性の詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE ID | CVE-2025-3955 |
影響を受ける製品 | codeprojects Patient Record Management System 1.0 |
脆弱性の種類 | SQL Injection (CWE-89), Injection (CWE-74) |
CVSSスコア | 5.3 (CVSS:4.0), 6.3 (CVSS:3.1), 6.3 (CVSS:3.0), 6.5 (CVSS:2.0) |
攻撃経路 | リモート |
発見者 | HuahuaCat (VulDB User) |
SQLインジェクションについて
SQLインジェクションとは、アプリケーションがデータベースに対して発行するSQLクエリに、悪意のあるSQLコードを注入する攻撃手法のことを指す。主な特徴は以下の通りだ。
- データベース内のデータを不正に取得・改ざん
- 認証を回避し、管理者権限を奪取
- Webサイトの改ざんやマルウェア感染の踏み台に利用
SQLインジェクション攻撃を防ぐためには、入力値の検証とエスケープ処理、プリペアドステートメントの使用、最小権限の原則の適用などが有効だ。開発者はこれらの対策を徹底し、安全なWebアプリケーションを開発する必要がある。
codeprojects Patient Record Management System 1.0のSQLインジェクション脆弱性に関する考察
codeprojects Patient Record Management System 1.0におけるSQLインジェクションの脆弱性は、医療情報を扱うシステムであるため、患者の個人情報漏洩や改ざんといった深刻な事態を引き起こす可能性がある。脆弱性が公に開示されている現状を鑑みると、早急な対策が求められるだろう。
考えられる解決策としては、まず入力値の厳格な検証とエスケープ処理の徹底が挙げられる。また、プリペアドステートメントの利用や、データベースのアクセス権限の見直しも有効だ。さらに、WAF(Web Application Firewall)の導入も検討すべきだろう。
今後は、脆弱性診断ツールを用いた定期的なセキュリティチェックの実施や、開発者向けのセキュリティ教育の強化が不可欠だ。また、脆弱性発見時の迅速な対応体制の構築も重要になる。ベンダーは、セキュリティアップデートの提供と、ユーザーへの適切な情報提供を行う責任がある。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-3955」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-3955, (参照 2025-05-02).