目次
記事の要約
- Craft CMSにリモートコード実行の脆弱性が存在
- バージョン3.9.15、4.14.15、5.6.17で修正済み
- CVSSスコアは10.0で、緊急と評価されている
Craft CMSにリモートコード実行の脆弱性CVE-2025-32432が発覚
Craft CMSは、ウェブ上などでカスタムデジタル体験を構築するための柔軟でユーザーフレンドリーなCMS(コンテンツ管理システム)だ。Craft CMSのバージョン3.0.0-RC1から3.9.15未満、4.0.0-RC1から4.14.15未満、そして5.0.0-RC1から5.6.17未満に、リモートコード実行の脆弱性が存在することが2025年4月25日に公開された。
この脆弱性は、高い影響度を持ち、攻撃の複雑さは低いと評価されている。この問題はバージョン3.9.15、4.14.15、および5.6.17で修正されており、CVE-2023-41892に対する追加の修正となっている。
CVSS(Common Vulnerability Scoring System)のスコアは10.0で、深刻度は緊急と評価されている。攻撃ベクトルはネットワーク経由で、攻撃条件は容易であり、特権は不要で、ユーザーの操作も不要で、影響範囲は変更されており、機密性への影響は高く、完全性への影響も高く、可用性への影響は低い。
脆弱性CVE-2025-32432の詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE ID | CVE-2025-32432 |
対象製品 | Craft CMS |
脆弱性 | リモートコード実行 |
影響を受けるバージョン | 3.0.0-RC1から3.9.15未満、4.0.0-RC1から4.14.15未満、5.0.0-RC1から5.6.17未満 |
修正バージョン | 3.9.15、4.14.15、5.6.17 |
CVSSスコア | 10.0 (緊急) |
リモートコード実行(RCE)について
リモートコード実行(RCE)とは、攻撃者がリモートから任意のコードを実行できる脆弱性のことを指す。以下のような特徴がある。
- 攻撃者がシステムを制御可能
- 機密情報の漏洩リスクが高い
- システム停止や改ざんの可能性
RCE脆弱性が悪用されると、攻撃者はサーバーを完全に制御し、機密情報の窃取、データの改ざん、マルウェアの感染など、様々な悪質な行為を行うことが可能になる。そのため、RCE脆弱性は最も深刻な脆弱性の一つとして認識されている。
Craft CMSのリモートコード実行脆弱性に関する考察
Craft CMSにおけるリモートコード実行の脆弱性(CVE-2025-32432)は、CVSSスコアが10.0と評価されていることからもわかるように、非常に深刻な問題だ。影響を受けるバージョンを使用している場合は、直ちに最新バージョンへのアップデートが必要である。
今後、同様の脆弱性が再発する可能性を考慮し、開発プロセスにおけるセキュリティレビューの強化や、脆弱性診断の定期的な実施が重要になるだろう。また、Craft CMSに限らず、CMSやウェブアプリケーション全般において、セキュリティアップデートの迅速な適用が不可欠だ。
今後は、脆弱性の早期発見と迅速な対応を可能にするための、自動脆弱性診断ツールや侵入検知システムの導入が期待される。さらに、開発者向けのセキュリティ教育を充実させることで、脆弱性の作り込みを未然に防ぐ取り組みも重要になるだろう。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-32432」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-32432, (参照 2025-05-02).