目次
記事の要約
- Commvault Web Serverの脆弱性CVE-2025-3928が公開された
- リモート認証済み攻撃者によるWebシェル実行が可能
- 11.36.46、11.32.89、11.28.141、11.20.217へのアップデートが必要
Commvault Web Serverの脆弱性情報公開
米国サイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁(CISA)は、2025年4月25日にCommvault Web Serverの脆弱性に関する情報を公開した。この脆弱性(CVE-2025-3928)は、リモートの認証済み攻撃者が悪用できる可能性があることが明らかになっている。攻撃者はWebシェルを作成し実行することで、Webサーバーを侵害できるのだ。
CISAの発表によると、この脆弱性は、Commvault Web Serverの特定のバージョンに存在する。具体的には、WindowsとLinuxプラットフォームのバージョン11.36.0以前(11.36.46を除く)、11.32.0以前(11.32.89を除く)、11.28.0以前(11.28.141を除く)、11.20.0以前(11.20.217を除く)が影響を受ける。これらのバージョンを使用しているユーザーは、速やかに最新バージョンへのアップデートを行う必要がある。
CVSSスコアは、バージョン3.1で8.8(HIGH)、バージョン4.0で8.7(HIGH)と評価されており、深刻な脆弱性であることが示されている。攻撃が成功した場合、機密情報の漏洩やシステムの制御といった重大な影響を受ける可能性があるため、早急な対応が求められるのだ。
影響を受けるCommvault Web Serverバージョンと対策
バージョン | 影響 | 対策 |
---|---|---|
11.36.0以前 | 影響を受ける | 11.36.46にアップデート |
11.32.0以前 | 影響を受ける | 11.32.89にアップデート |
11.28.0以前 | 影響を受ける | 11.28.141にアップデート |
11.20.0以前 | 影響を受ける | 11.20.217にアップデート |
11.36.46 | 影響を受けない | – |
11.32.89 | 影響を受けない | – |
11.28.141 | 影響を受けない | – |
11.20.217 | 影響を受けない | – |
Webシェルの危険性
この脆弱性では、攻撃者がWebシェルを実行できることが大きなリスクだ。Webシェルとは、Webブラウザを通じてサーバーを操作できる悪質なプログラムのことである。
- サーバーへの不正アクセス
- データの改ざん・窃取
- システムの乗っ取り
Webシェルは、攻撃者がサーバーを完全に制御することを可能にするため、非常に危険な存在である。そのため、この脆弱性を修正し、Webシェルによる攻撃を防ぐことが重要なのだ。
CVE-2025-3928に関する考察
Commvault Web Serverの脆弱性CVE-2025-3928の迅速な対応は、企業のセキュリティ確保に不可欠だ。アップデートによる脆弱性の修正は、Webシェルによる攻撃を防ぐための最善策である。しかし、アップデート適用によるシステムへの影響や、アップデート作業に伴うダウンタイムなども考慮する必要があるだろう。
今後、同様の脆弱性が発見される可能性も否定できない。そのため、定期的なセキュリティ監査や脆弱性スキャンの実施、そしてセキュリティ意識の向上のための教育が重要となる。また、多層防御システムの構築も有効な対策の一つと言えるだろう。
Commvault社には、継続的なセキュリティアップデートの提供と、ユーザーへの迅速な情報提供体制の強化が期待される。さらに、将来的な脆弱性対策として、より安全な設計思想に基づいた製品開発が求められるのだ。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-3928」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-3928, (参照 2025-05-02).