目次
記事の要約
- XWikiプラットフォームのSQLインジェクション脆弱性CVE-2025-32968が公開された
- バージョン1.6-milestone-1から15.10.16、16.4.6、16.10.1未満のバージョンが影響を受ける
- データベースへの不正アクセスやデータ改ざんのリスクがある
XWikiプラットフォームのセキュリティ脆弱性に関する情報公開
GitHubは2025年4月23日、XWikiプラットフォームにおける深刻なセキュリティ脆弱性CVE-2025-32968に関する情報を公開した。この脆弱性は、SQLインジェクション攻撃を許容するもので、攻撃者によってデータベースへの不正アクセスやデータ改ざんが行われる可能性があるのだ。
影響を受けるのは、XWikiプラットフォームのバージョン1.6-milestone-1から15.10.16、16.4.6、16.10.1未満のバージョンである。SCRIPT権限を持つユーザーが、HQL実行コンテキストからエスケープし、任意のSQL文を実行できる脆弱性が存在する。そのため、パスワードハッシュなどの機密情報が漏洩したり、UPDATE/INSERT/DELETEクエリが実行されたりする可能性がある。
この脆弱性は、バージョン16.10.1、16.4.6、15.10.16で修正されている。回避策はなく、XWikiのアップデートが唯一の対策となる。修正版へのアップデートを強く推奨する。
影響を受けるXWikiプラットフォームのバージョンと対策
バージョン | 影響 | 対策 |
---|---|---|
1.6-milestone-1~15.10.15 | 影響を受ける | 15.10.16へのアップデート |
16.0.0-rc-1~16.4.5 | 影響を受ける | 16.4.6へのアップデート |
16.5.0-rc-1~16.10.0 | 影響を受ける | 16.10.1へのアップデート |
15.10.16、16.4.6、16.10.1以降 | 影響を受けない | – |
SQLインジェクション脆弱性について
SQLインジェクションとは、悪意のあるSQL文をアプリケーションに挿入することで、データベースを不正に操作する攻撃手法である。攻撃者は、データベースから機密情報を盗み出したり、データを改ざんしたり、データベース自体を破壊したりすることができる。
- 不正なSQL文の挿入
- データベースへの不正アクセス
- データの改ざん・破壊
SQLインジェクションは、Webアプリケーションのセキュリティにおいて最も深刻な脅威の一つとされており、適切な対策が不可欠である。
CVE-2025-32968に関する考察
今回のXWikiプラットフォームにおけるSQLインジェクション脆弱性の修正は、迅速な対応が求められる重要なセキュリティアップデートだ。迅速な対応によって、多くのユーザーのデータが保護されるだろう。しかし、全てのユーザーが速やかにアップデートを行うとは限らないため、未対応のシステムが攻撃を受けるリスクは残る。
今後、同様の脆弱性が他のソフトウェアでも発見される可能性がある。開発者は、セキュリティコードレビューやセキュリティテストを徹底し、脆弱性の早期発見・修正に努める必要がある。また、ユーザーは、ソフトウェアのアップデートを常に最新の状態に保つことが重要だ。
さらに、この脆弱性のような深刻な問題を未然に防ぐための、より高度なセキュリティ対策の開発や導入が期待される。例えば、入力値の検証を強化する仕組みや、データベースへのアクセスを制限する仕組みなどが考えられるだろう。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-32968」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-32968, (参照 2025-05-02).