
目次
記事の要約
- ロボセンサー技研が触感センシングAIシステムRH600シリーズを発表
- 7月より国内外でサンプル提供開始
- 手作業の品質向上、ヒューマンエラー削減に貢献
ロボセンサー技研、触感センシングAIシステムRH600シリーズを発表
ロボセンサー技研株式会社は2025年4月30日、製造現場のヒューマンエラーをリアルタイムで検知・削減する統合型「触感センシング&触感AIシステム」の新製品『RH600シリーズ』を発表した。このシステムは、独自の超高感度センサーとAIにより、人の指先で感じる微細な振動や圧力変動を数値化・判定する。
2025年7月より国内外でのサンプル提供を開始する予定だ。組立や検査工程において、目視や経験に依存していた判断をAIが支援し、不良品の流出防止、品質の安定化、作業教育の効率化に貢献するとしている。
自動車部品、精密機器、医療機器など、高度な品質管理が求められる製造業界で高い評価を受けており、国内外の大手メーカーへの導入が進んでいる。導入支援として、販売パートナーを通じた製品デモ、技術トレーニング、活用提案まで一貫したサポートを提供する。
グローバルな製造現場において、新たな感覚データの活用が求められる中、RH600シリーズは品質向上と生産性向上に貢献するだろう。
RH600シリーズの仕様と導入事例
項目 | 詳細 |
---|---|
製品名 | RH600シリーズ |
センサー感度 | 10μNレベル(1Nの10万分の1) |
計測周波数帯域 | 0.5Hz~22KHz |
無線通信距離 | 約10m |
連続稼働時間 | 10時間以内(充電可能な単4タイプ2次電池・2本使用時) |
AI判定種 | 標準で3品種に対応 |
AI判定時間 | 約0.01sec(100分の1秒) |
主な用途 | 自動車部品製造、精密機器製造、医療機器製造、製造機器の不具合予兆検出、打音検査など |
触感センシングと触感AIについて
RH600シリーズの中核をなす技術である触感センシングと触感AIについて解説する。
- 触感センサーは、人の触覚を電気信号に変換するセンサーだ
- 触感AIは、触感センサーのデータを学習し、リアルタイムで判定を行うAIシステムである
- 嵌合音、打音、プッシュリベットの押し込み音など、様々な触感データを判定可能だ
これらの技術により、従来は熟練者の経験に頼っていた作業の可視化と標準化を実現し、品質管理の高度化に貢献する。
RH600シリーズに関する考察
RH600シリーズは、製造現場におけるヒューマンエラー削減に大きく貢献する可能性を秘めている。リアルタイムでの高精度な判定は、不良品の発生率を低減し、品質の安定化に繋がるだろう。しかし、導入コストやシステムの複雑さ、AIの学習データの精度などが課題となる可能性もある。
導入にあたっては、既存システムとの連携性や、作業者のトレーニング体制の構築が重要となるだろう。また、AIの学習データの継続的な更新や、多様な作業への対応など、今後の機能拡張も期待される。将来的には、より高度な分析機能や、予知保全への応用なども考えられる。
RH600シリーズは、製造業におけるDX推進を加速させる重要な技術であり、その発展に期待したい。特に、グローバルなサプライチェーンにおける品質管理の向上に大きく貢献するだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「触感-AIで“触感覚”をデジタル化――ヒューマンエラーを見える化する新製品『RH600シリーズ』をロボセンサー技研が発表 | ロボセンサー技研株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000075440.html, (参照 2025-05-02).