目次
記事の要約
- Oracle Application Object Libraryの脆弱性CVE-2025-30730が公開された
- バージョン12.2.5から12.2.14が影響を受ける
- 認証不要でサービス停止(DoS)を引き起こす可能性がある
Oracle Application Object Libraryの脆弱性情報公開
Oracle社は2025年4月15日、Oracle Application Object Libraryにおける脆弱性CVE-2025-30730に関する情報を公開した。この脆弱性は、Oracle E-Business SuiteのCoreコンポーネントに存在するもので、深刻なセキュリティリスクとなる可能性があるのだ。
影響を受けるのは、Oracle Application Object Libraryのバージョン12.2.5から12.2.14までである。攻撃者は認証を必要とせずに、HTTP経由でネットワークアクセスを行うことで、この脆弱性を悪用できる。成功すると、Oracle Application Object Libraryのサービス停止、または頻繁に発生するクラッシュ(完全なDoS)を引き起こす可能性がある。
CVSS 3.1ベーススコアは7.5(可用性の影響)と評価されており、容易に悪用可能な脆弱性とされている。攻撃の成功は、権限のないアクセスによるサービス停止につながるため、迅速な対応が必要だ。
Oracle社は、この脆弱性に関するアドバイザリを公開しており、ユーザーは速やかに対応策を講じるべきである。この脆弱性への対応は、システムの安定性とセキュリティの維持に不可欠だ。
脆弱性情報詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE ID | CVE-2025-30730 |
発表日 | 2025-04-15 |
更新日 | 2025-04-17 |
影響を受ける製品 | Oracle Application Object Library |
影響を受けるバージョン | 12.2.5~12.2.14 |
攻撃難易度 | 容易 |
攻撃ベクトル | CVSS:3.1/AV:N/AC:L/PR:N/UI:N/S:U/C:N/I:N/A:H |
CVSSスコア | 7.5 |
CWE | CWE-400: Uncontrolled Resource Consumption |
CWE-400: Uncontrolled Resource Consumptionについて
CWE-400は、制御されていないリソース消費を意味する。これは、アプリケーションがリソース(メモリ、CPU時間、ファイルハンドルなど)を適切に管理せず、過剰に消費してしまう状態を指す。この状態が続くと、システムのパフォーマンス低下やクラッシュにつながる可能性がある。
- メモリリーク
- 無限ループ
- ファイルハンドル枯渇
今回の脆弱性では、制御されていないリソース消費によって、サービス停止(DoS)を引き起こす可能性がある。適切なリソース管理が、システムの安定性を確保するために重要だ。
CVE-2025-30730に関する考察
Oracle Application Object Libraryの脆弱性CVE-2025-30730は、認証不要でサービス停止を引き起こす可能性があるため、非常に危険な脆弱性だ。迅速なパッチ適用が求められる。しかし、パッチ適用によるシステムへの影響を考慮する必要もあるだろう。
今後、同様の脆弱性が発見される可能性も否定できない。そのため、Oracle社は継続的なセキュリティ監査と脆弱性対応を行う必要がある。また、ユーザー側も定期的なセキュリティアップデートを実施し、システムのセキュリティレベルを高めるべきだ。
さらに、この脆弱性のようなリソース枯渇型の攻撃に対する対策として、リソース使用量監視システムの導入や、攻撃検知システムの強化も検討すべきである。早期発見と迅速な対応が、被害を最小限に抑える上で重要となるだろう。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-30730」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-30730, (参照 2025-05-04).