
KVS とは
KVSは、Key-Value Storeの略称です。これは、データをキーと値のペアとして保存するデータストアの一種です。
シンプルな構造を持つため、高速なデータアクセスを実現できます。様々なアプリケーションで活用されており、特に、キャッシュやセッション管理、リアルタイムデータ処理などに適しています。
NoSQLデータベースの一種として分類される場合も多く、リレーショナルデータベースとは異なる特性を持っています。
KVSの種類と特徴
「KVSの種類と特徴」に関して、以下を解説していきます。
- メモリ型KVS
- ディスク型KVS
メモリ型KVS
メモリ型KVSは、データを主記憶装置(RAM)に保存するKVSです。高速なアクセス速度が特徴です。データの永続化は保証されません。
そのため、システムの停止によってデータが失われる可能性があります。しかし、高速なアクセス速度が求められるアプリケーションに適しています。
種類 | 特徴 | 用途 |
---|---|---|
Redis | 高速、多機能 | キャッシュ、セッション管理 |
Memcached | シンプル、高速 | キャッシュ |
Hazelcast | 分散型、高可用性 | 分散キャッシュ、セッション管理 |
etcd | 分散型キーバリューストア、高可用性 | サービスディスカバリ、構成管理 |
ZooKeeper | 分散型協調サービス | 構成管理、サービスディスカバリ |
ディスク型KVS
ディスク型KVSは、データを二次記憶装置(HDDやSSD)に保存するKVSです。メモリ型KVSと比較してアクセス速度は遅くなりますが、データの永続化が保証されます。
システムの停止後もデータが保持されるため、データの信頼性を重視するアプリケーションに適しています。大規模なデータの保存にも対応できます。
種類 | 特徴 | 用途 |
---|---|---|
LevelDB | 高速、コンパクト | 組み込みシステム、ログ管理 |
RocksDB | 高性能、スケーラブル | 大規模データ処理、データベースバックエンド |
Kyoto Cabinet | 高速、多機能 | 様々なアプリケーション |
Tokyo Cabinet | シンプル、高速 | 様々なアプリケーション |
Berkeley DB | 信頼性が高い、多機能 | 様々なアプリケーション |