
EBCDICとは
EBCDIC(拡張2進化10進コード)は、IBMが開発した文字コード体系です。主にIBMのメインフレームやミッドレンジシステムで使用されてきました。EBCDICは、ASCIIコードとは異なる独自のコード体系を持っており、互換性はありません。
EBCDICは、8ビットのコードを使用し、256種類の文字を表現できます。これには、英数字、記号、制御文字などが含まれます。EBCDICは、 punched cardシステムから発展した経緯があり、その名残がコード体系に見られます。
EBCDICは、ASCIIコードが普及する以前は広く使用されていましたが、現在ではASCIIコードやUnicodeに取って代わられつつあります。しかし、依然としてIBMのシステムを中心に利用されており、特定の業界や環境では重要な役割を果たしています。
EBCDICの特性
「EBCDICの特性」に関して、以下を解説していきます。
- EBCDICのコード体系
- EBCDICの利用状況
EBCDICのコード体系
EBCDICのコード体系は、ASCIIコードとは大きく異なります。EBCDICでは、英字や数字が連続したコードで配置されておらず、特定の文字グループが分散しているのが特徴です。このため、ASCIIコードとの変換には複雑な処理が必要になります。
EBCDICは、制御文字や特殊文字の配置もASCIIコードとは異なっています。EBCDICのコード体系を理解することは、IBMのシステムでデータを扱う上で不可欠です。EBCDICのコード表を参照することで、各文字に対応するコード値を確認できます。
コード区分 | 内容 | 特徴 |
---|---|---|
英大文字 | A~Z | 連続配置ではない |
数字 | 0~9 | 連続配置 |
制御文字 | 各種制御 | ASCIIと異なる |
特殊文字 | 記号など | 配置が分散 |
EBCDICの利用状況
EBCDICは、現在でもIBMのメインフレームやミッドレンジシステムで利用されています。特に金融機関や大規模な企業では、基幹システムの一部としてEBCDICが使用されている場合があります。これらのシステムでは、過去の資産を有効活用するためにEBCDICが維持されています。
EBCDICからASCIIコードやUnicodeへの変換は、システム連携やデータ交換の際に必要となることがあります。EBCDICの利用状況を把握することは、レガシーシステムとの連携を検討する上で重要です。EBCDICの知識は、特定の分野では依然として価値があります。
利用分野 | 利用システム | 備考 |
---|---|---|
金融 | 銀行基幹システム | 過去の資産活用 |
流通 | 大規模POSシステム | レガシーシステム |
製造 | 生産管理システム | IBM製システム |
官公庁 | 基幹業務システム | 特定システム |