
ドットインパクトプリンタとは
ドットインパクトプリンタは、ピンをインクリボンに叩きつけて紙に印字するプリンタのことです。文字や画像をドット(点)の集まりとして表現するため、このような名前が付けられました。複写伝票など、圧力をかけて複写する用途に適しています。
このプリンタの大きな特徴は、衝撃を与えて印字する方式であるため、複写能力に優れている点です。カーボン紙を挟んだ複写伝票などへの印刷に最適で、宅配伝票や請求書など、複数の書類を同時に作成する必要がある場合に重宝されます。また、連続紙を使用できるため、大量の印刷にも対応可能です。
ドットインパクトプリンタは、他のプリンタと比較して耐久性が高く、比較的低コストで運用できるというメリットがあります。インクジェットプリンタやレーザープリンタと比べて、印刷速度は遅いものの、その堅牢性と複写能力から、特定の業務においては依然として重要な役割を果たしています。特に、大量の伝票処理を行う企業にとっては、欠かせない存在です。
ドットインパクトプリンタの構造
「ドットインパクトプリンタの構造」に関して、以下を解説していきます。
- 印字ヘッドの仕組み
- インクリボンの種類と特徴
印字ヘッドの仕組み
印字ヘッドは、ドットインパクトプリンタの心臓部であり、文字や画像を紙に印字するための重要な役割を担います。多数の小さなピンが内蔵されており、これらのピンが選択的にインクリボンを叩きつけることで、紙にドットを形成し、文字や画像を表現します。
印字ヘッドのピンの数が多いほど、より高精細な印刷が可能になります。一般的に、9ピンや24ピンの印字ヘッドが使用されており、24ピンの方がより滑らかな文字や細かい図形を印刷できます。印字ヘッドの制御技術は、プリンタの性能を大きく左右する要素です。
項目 | 詳細 |
---|---|
ピン数 | 9ピン/24ピン |
制御方式 | 電磁石による制御 |
耐久性 | 数百万文字 |
特徴 | 複写伝票に適する |
インクリボンの種類と特徴
インクリボンは、ドットインパクトプリンタで使用されるインクを染み込ませたリボンであり、印字ヘッドのピンがこのリボンを叩きつけることで、紙にインクを転写します。インクリボンの種類によって、印刷品質や耐久性、コストなどが異なります。適切なインクリボンを選択することが重要です。
インクリボンには、ナイロン製や布製など様々な素材があり、それぞれ特徴が異なります。ナイロン製リボンは、一般的に安価で広く使用されていますが、布製リボンは、より高品質な印刷が可能です。また、リボンのインクの種類によっても、印刷物の耐光性や耐水性が変わってきます。
種類 | 特徴 |
---|---|
ナイロン | 安価で一般的 |
布 | 高品質な印刷 |
インク | 耐光性/耐水性 |
寿命 | 印刷文字数 |