ブロックストレージとは?意味をわかりやすく簡単に解説

ブロックストレージとは?意味をわかりやすく簡単に解説

ブロックストレージとは

ブロックストレージは、データを固定長のブロックに分割して管理するデータストレージアーキテクチャです。各ブロックは独立して扱われ、一意のアドレスを持つため、柔軟なデータアクセスが可能です。従来のファイルストレージとは異なり、階層構造を持たないため、高速なデータ転送と効率的なストレージ利用が実現します。

ブロックストレージは、主にエンタープライズ環境で利用され、データベース、仮想マシン、高トランザクションアプリケーションなど、高いパフォーマンスと信頼性が求められるワークロードに適しています。クラウド環境では、Amazon EBS、Azure Disk Storage、Google Persistent Diskなどが代表的なブロックストレージサービスとして提供されており、オンデマンドでストレージ容量を拡張できる柔軟性が魅力です。

ブロックストレージの主な利点として、高速なデータアクセス、高い拡張性、柔軟なストレージ管理が挙げられます。一方で、ファイルストレージのようなファイルシステムを持たないため、OSによる管理が必要となり、初期設定や管理にある程度の専門知識が求められます。しかし、クラウドプロバイダーが提供するマネージドサービスを利用することで、これらの管理 overheadを軽減できます。

ブロックストレージの仕組み

「ブロックストレージの仕組み」に関して、以下を解説していきます。

  • ブロックストレージの構造
  • ブロックストレージのアクセス方法

ブロックストレージの構造

ブロックストレージは、データを固定長のブロックに分割し、各ブロックに一意のアドレスを割り当てることで、効率的なデータ管理を実現します。この構造により、ファイルシステムのような階層構造に依存せず、直接データブロックにアクセスできるため、高速な読み書きが可能です。

各ブロックは独立して管理されるため、データの断片化が少なく、ストレージ容量を効率的に利用できます。また、ブロック単位でのデータの複製やバックアップが容易であり、データの可用性と耐久性を高めることができます。

要素詳細
ブロック固定長のデータ単位
アドレス各ブロックの一意な識別子
メタデータブロックに関する情報(サイズなど)
ストレージプールブロックを格納する物理ストレージ

ブロックストレージのアクセス方法

ブロックストレージへのアクセスは、主にiSCSI、Fibre Channel、NVMe over Fabricsなどのプロトコルを介して行われます。これらのプロトコルは、サーバーとストレージデバイス間の高速なデータ転送を可能にし、低遅延で安定したパフォーマンスを提供します。

iSCSIは、既存のIPネットワーク上でSCSIコマンドを伝送するプロトコルであり、比較的容易に導入できます。Fibre Channelは、専用の高速ネットワークを使用し、より高いパフォーマンスを必要とする環境に適しています。NVMe over Fabricsは、NVMeの高速性をネットワーク経由で実現する技術であり、最新の高性能ストレージソリューションとして注目されています。

プロトコル特徴用途
iSCSI固定長のデータ単位各ブロックの一意な識別子
Fibre Channelブロックに関する情報(サイズなど)ブロックを格納する物理ストレージ
NVMe over FabricsIPネットワークを使用中小規模環境
Direct Access専用高速ネットワーク大規模エンタープライズ

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