
DSSS(Dual SIM Single Standby)とは
DSSS(Dual SIM Single Standby)とは、2つのSIMカードを挿入できるスマートフォンにおいて、片方のSIMしか同時に通信できない方式のことです。一方のSIMで通話やデータ通信を行っている間、もう一方のSIMは待機状態となり、着信やSMSの受信は可能ですが、同時に通話やデータ通信を行うことはできません。DSSSのスマートフォンは、ビジネスとプライベートで電話番号を使い分けたいユーザーや、異なる通信キャリアのSIMを使い分けて通信費を節約したいユーザーにとって便利な機能を提供します。
DSSSの技術は、スマートフォンのハードウェアとソフトウェアの制約によって生まれたもので、初期のデュアルSIMスマートフォンで広く採用されていました。しかし、技術の進歩に伴い、DSDS(Dual SIM Dual Standby)やDSDV(Dual SIM Dual VoLTE)といった、2つのSIMを同時に使用できるより高度な技術が登場しています。DSSSのスマートフォンを選ぶ際には、自身の利用状況や通信環境を考慮し、必要な機能が備わっているかを確認することが重要です。
DSSSのメリットとしては、比較的安価な価格でデュアルSIM機能を利用できる点が挙げられます。また、シンプルな構造であるため、バッテリー消費が少ない傾向にあります。ただし、通話中に別のSIMへの着信に対応できないというデメリットがあるため、頻繁に複数の電話番号で通話を行うユーザーには不向きかもしれません。DSSSの特性を理解した上で、自身のニーズに合ったスマートフォンを選ぶことが大切です。
DSSSの注意点
「DSSSの注意点」に関して、以下を解説していきます。
- DSSSの通信制限
- DSSS機種の選び方
DSSSの通信制限
DSSSの通信制限とは、2つのSIMカードを挿入していても、同時にデータ通信や通話ができない仕様のことです。一方のSIMで通話している間、もう一方のSIMは待機状態になるため、そのSIMへの着信や通知は受けられますが、応答することはできません。
DSSSの通信制限を理解することは、利用シーンを想定する上で非常に重要です。例えば、仕事で通話中にプライベートの電話に出られない、またはその逆の状況が発生する可能性があります。DSSSの制限を考慮し、DSDSやDSDVなど、より高度なデュアルSIM技術を搭載した機種も検討しましょう。
項目 | 詳細 |
---|---|
同時通信 | 不可 |
通話中 | 片方待機 |
データ通信 | 排他的利用 |
着信 | 待機SIMで受信可能 |
DSSS機種の選び方
DSSS機種を選ぶ際には、自身の利用目的や通信環境を考慮することが重要になります。例えば、通話頻度が少ない場合はDSSSでも十分かもしれませんが、頻繁に2つの回線を使い分ける場合はDSDSやDSDVが適しています。
DSSS機種の選び方として、まず確認すべきは対応バンドです。使用するSIMカードの通信キャリアが対応している周波数帯をしっかりと確認しましょう。DSSS機種を選ぶ際には、バッテリー容量やRAM容量、ストレージ容量なども考慮し、快適に利用できる機種を選びましょう。
確認項目 | 詳細 |
---|---|
対応バンド | キャリアの周波数帯 |
SIMサイズ | nanoSIMなど |
バッテリー | 容量を確認 |
その他機能 | 防水やNFCなど |