DIMM(Dual Inline Memory Module)とは?意味をわかりやすく簡単に解説

DIMM(Dual Inline Memory Module)とは?意味をわかりやすく簡単に解説

DIMM(Dual Inline Memory Module)とは

DIMM(Dual Inline Memory Module)は、パソコンやサーバーなどのコンピューターで使用されるメモリーモジュールの一種です。メモリーモジュールは、コンピューターがデータを一時的に保存し、高速にアクセスするために不可欠な部品であり、DIMMはその中でも広く普及している規格の一つです。DIMMは、以前の規格であるSIMM(Single Inline Memory Module)に比べて、より多くのデータ転送を同時に行えるように設計されています。

DIMMの最大の特徴は、その両面に独立した接点があることです。これにより、DIMMはSIMMと比較して2倍のデータを同時に転送できます。この技術的な進歩によって、コンピューターの処理速度と効率が大幅に向上しました。DIMMは、デスクトップパソコン、ノートパソコン、サーバーなど、さまざまな種類のコンピューターで使用されており、その汎用性の高さが広く支持されています。

DIMMには、DDR(Double Data Rate)SDRAM、DDR2 SDRAM、DDR3 SDRAM、DDR4 SDRAM、DDR5 SDRAMなど、さまざまな世代の規格が存在します。新しい世代のDIMMは、より高いデータ転送速度と低い消費電力を実現しており、コンピューターの性能向上に貢献しています。DIMMを選択する際には、マザーボードがサポートする規格を確認し、適切なものを選ぶことが重要です。

DIMMの種類と規格

「DIMMの種類と規格」に関して、以下を解説していきます。

  • DIMMの種類(DDR SDRAMなど)
  • DIMMの規格(PC番号など)

DIMMの種類(DDR SDRAMなど)

DIMMには様々な種類が存在し、それぞれ異なる技術と性能を持っています。DDR SDRAM(Double Data Rate Synchronous Dynamic Random-Access Memory)は、クロック信号の立ち上がりと立ち下りの両方でデータ転送を行うことで、実質的なデータ転送速度を2倍に高める技術を採用しています。DDR SDRAMは、DDR2、DDR3、DDR4、DDR5と進化を続け、世代が新しくなるほどデータ転送速度が向上し、消費電力も低減されています。

DDR5 SDRAMは、最新のDIMM規格であり、DDR4と比較してさらに高速なデータ転送速度と大容量化を実現しています。DDR5では、モジュール内の電圧調整やエラー訂正機能が強化され、システムの安定性と信頼性が向上しました。コンピューターの性能を最大限に引き出すためには、マザーボードがサポートするDIMMの種類を確認し、最適なものを選ぶことが大切です。

DIMMの種類主な特徴用途
DDR SDRAM初期のDDR技術旧世代のPC
DDR2 SDRAMDDRの改良版少し古いPC
DDR3 SDRAM高速データ転送一般的なPC
DDR4 SDRAM高容量低消費電力高性能PC
DDR5 SDRAM超高速大容量最新のPC

DIMMの規格(PC番号など)

DIMMの規格は、PC番号で表され、その性能と互換性を示す重要な指標となります。PC番号は、DIMMの最大データ転送速度を表しており、例えばPC4-25600は、最大25.6GB/秒のデータ転送速度を持つDDR4 DIMMであることを意味します。PC番号を確認することで、マザーボードがサポートするDIMMの規格と一致するかどうかを判断できます。異なる規格のDIMMを混在させると、正常に動作しない場合があるため注意が必要です。

DIMMの規格には、動作電圧やピン数なども含まれており、これらも互換性を確認する上で重要な要素です。例えば、DDR4 DIMMは288ピンを使用し、通常1.2Vで動作しますが、DDR3 DIMMは240ピンを使用し、1.5Vまたは1.35Vで動作します。DIMMを選ぶ際には、PC番号だけでなく、これらの物理的な仕様も確認し、マザーボードとの互換性を確保することが重要です。

規格PC番号の例データ転送速度
DDR3PC3-1280012.8GB/秒
DDR4PC4-2560025.6GB/秒
DDR5PC5-4800048GB/秒
電圧1.2V消費電力

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