アプリ会員証利用率増加、しかし8割が課題を経験:UX改善が急務

アプリ会員証利用率増加、しかし8割が課題を経験:UX改善が急務
PR TIMES より

記事の要約

  • アプリ会員証利用率が全年代で1位に
  • 特に60歳以上で利用率が大幅に増加
  • 利用者の8割がアプリ会員証で困りごとを経験

アプリ会員証に関する調査結果

株式会社アイリッジは2025年5月7日、15歳から69歳の男女421名を対象とした「アプリ会員証に関する調査」の結果を公開した。この調査では、アプリ会員証の利用率が全年代で1位となり、特に物理カード派が多かった60歳以上で利用率が6割にまで増加したことが明らかになったのだ。

アプリ会員証をよく利用する業種は、前回調査と同様にドラッグストア、スーパーマーケット、コンビニエンスストアが上位3位を占めている。これらの業種はいずれも前回調査比で10ポイント以上利用率が拡大しており、アプリ会員証の利用浸透がさらに進んでいることがわかる。一方で、ホームセンター、デパート・百貨店、カフェなどは前回調査より減少した。

利用率の高まりとともに、アプリ会員証のユーザー体験に関する課題も浮き彫りになった。調査によると、8割の人がアプリ会員証を利用して困ったことや改善してほしいことがあると回答している。最も多かった困りごとは「電波が悪くてアプリが起動できない/会員証が表示されない」であり、その他「ログインが面倒」「決済、ポイント付与で複数回のスキャンが必要」といったUXに関する課題が挙げられた。

調査結果詳細

項目詳細
調査対象15歳~69歳の男女421名
調査期間2025年2月3日~2025年2月12日
調査方法インターネットリサーチ
アプリ会員証利用率全年代で1位、60歳以上で6割
利用率拡大業種ドラッグストア、スーパーマーケット、コンビニエンスストア(前回比10ポイント以上拡大)
困りごと回答率8割
主な困りごと電波状況、ログイン頻度、複数回スキャン
ホワイトペーパー

アプリ会員証のUX改善

アプリ会員証の利用率向上のためには、ユーザー体験(UX)の改善が不可欠だ。多くのユーザーが電波状況やログイン、決済処理における不便さを訴えている。

  • スムーズなログイン機能の導入
  • オフラインでの会員証表示機能の検討
  • 決済処理の簡素化

これらの改善によって、ユーザーの利便性が向上し、アプリ会員証の利用促進につながるだろう。

アプリ会員証に関する考察

本調査の結果から、アプリ会員証の利用は増加傾向にあり、シニア層での利用拡大は顕著であることがわかった。これは、アプリ会員証が利便性や手軽さにおいて、従来の物理カードを凌駕するようになったことを示唆している。しかしながら、アプリ会員証の利用における課題も同時に浮き彫りになった。

今後、アプリ会員証の利用機会はさらに増加すると予想されるため、ユーザー体験の向上は喫緊の課題となるだろう。電波状況に依存しないオフライン機能や、よりスムーズなログイン・決済処理といった機能改善が求められる。これらの課題への対応が、アプリ会員証の普及とユーザー満足度の向上に繋がるのだ。

さらに、アプリ開発者側による継続的なUX改善と、ユーザーからのフィードバックを積極的に取り入れる体制の構築が重要となる。これにより、アプリ会員証がより便利で使いやすいものとなり、ユーザーにとって真に価値のあるサービスへと進化していくことが期待される。

参考サイト/関連サイト

  1. PR TIMES.「アプリ会員証でのネガティブ体験、8割が経験。利用機会増に伴いユーザー体験における課題が浮き彫りに | 株式会社アイリッジのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000540.000011255.html, (参照 2025-05-08).