
目次
記事の要約
- VeevaがAI搭載プラットフォーム「Veeva AI」を発表
- ライフサイエンス業界向けに業務効率化を実現
- 2025年12月リリース予定
VeevaがAI搭載プラットフォーム「Veeva AI」を発表
Veeva Systemsは2025年5月7日、「Veeva AI」を発表した。これは、既存のVeeva Vault PlatformとVeevaアプリケーションにAI機能を追加し、ライフサイエンス企業の業務自動化と従業員の生産性向上を支援するものである。
「Veeva AI」は、大規模言語モデル(LLM)に基づいたアプリケーション固有の「AI Agents」と、エンドユーザーの生産性を向上する「AI Shortcuts」を提供する。クリニカル、薬事、安全性、品質、メディカル、コマーシャルを含むすべての主要分野で機能するのだ。
顧客は、Veevaが提供する「AI Agents」を柔軟に設定、拡張し、自社固有のユースケースに対応したカスタム「AI Agents」を構築することができる。 「AI Agents」は、チャットボットのユーザーインターフェースを通じて、またはAI API経由で呼び出して使用することができるのだ。
「AI Shortcuts」は、ワークフローの支援、インサイトの生成、トピックの調査など、エンドユーザーが頻繁に行うタスクを個人で簡単にAIで自動化できる機能を提供する。Veeva AIは特定のLLMに依存せず、主要なLLMの多くをサポートし、顧客ごとのデータを安全に保護する。
Veeva AIの機能と詳細
機能 | 詳細 |
---|---|
AI Agents | 大規模言語モデル(LLM)に基づくアプリケーション固有のAI機能。アプリケーションのデータ、文書、ワークフローに安全にアクセス可能。チャットボットインターフェースまたはAI API経由で使用可能。 |
AI Shortcuts | エンドユーザーが頻繁に行うタスクをAIで自動化。ワークフロー支援、インサイト生成、トピック調査などに利用可能。 |
対応アプリケーション | Veeva Vault PlatformとすべてのVeevaアプリケーション |
対応LLM | 主要なLLMをサポート。Veeva提供のLLMまたは顧客固有のLLMを使用可能。 |
リリース予定日 | 2025年12月 |
ライセンス | Vault単位でライセンス提供 |
AI AgentsとAI Shortcutsについて
「AI Agents」は、Veevaアプリケーションの業務内容を理解し、安全にデータにアクセスしてタスクを実行するAIエージェントだ。
- アプリケーション固有のプロンプトとセーフガードを持つ
- チャットボットインターフェースとAI APIの両方で利用可能
- 顧客によるカスタマイズが可能
「AI Shortcuts」は、ユーザーの日常業務を簡素化するAIショートカット機能である。
Veeva AIに関する考察
Veeva AIは、ライフサイエンス業界における業務効率化に大きく貢献するだろう。AIによる自動化は、人為的ミスを減らし、生産性を向上させる可能性を秘めている。しかし、データセキュリティやプライバシー保護、AIの倫理的な使用など、課題も存在するだろう。
起こりうる問題への対策として、厳格なデータセキュリティ対策、AIの利用に関するガイドラインの策定、継続的な監視体制の構築などが重要となる。また、AIの学習データの質やバイアスの問題にも注意深く対処する必要があるだろう。
今後、Veeva AIには、より高度な分析機能や予測機能、さらに多様なアプリケーションへの対応などが期待される。ユーザーフレンドリーなインターフェースの改善も重要であり、幅広いユーザー層が容易に利用できるシステムを目指してほしい。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「Veeva、「Veeva AI」を発表|ライフサイエンス業界特化型製品に AI エージェント機能| 製薬の開発から上市後の生産性向上へ | Veeva Japan 株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000025.000061700.html, (参照 2025-05-08).