目次
記事の要約
- TOTOLINK A800R V4.1.2cu.5137_B20200730のバッファオーバーフロー脆弱性CVE-2025-28020が公開された
- downloadFile.cgiのv25パラメータにバッファオーバーフロー脆弱性が存在する
- CVSSスコアは7.3で深刻度が高いと評価されている
TOTOLINK A800Rの脆弱性情報公開
MITRE Corporationは2025年4月23日、TOTOLINK A800RルーターのファームウェアバージョンV4.1.2cu.5137_B20200730における脆弱性CVE-2025-28020を公開した。この脆弱性は、downloadFile.cgiのv25パラメータを介したバッファオーバーフローに起因するものである。
この脆弱性により、攻撃者は不正なデータを送信することで、システムクラッシュや任意のコード実行を引き起こす可能性がある。そのため、早急な対策が必要となる。この脆弱性は、ネットワーク経由で攻撃が可能であり、認証を必要としないため、リスクが高いと判断されるのだ。
CISA-ADPもこの脆弱性情報を更新しており、SSVC、KEV、CVSS、CWEといった情報も提供している。CVSSスコアは7.3と高く、深刻度レベルはHIGHに分類されている。そのため、ユーザーは速やかにファームウェアのアップデートを行うべきである。
脆弱性詳細と対策
項目 | 詳細 |
---|---|
脆弱性名 | CVE-2025-28020 |
影響を受ける製品 | TOTOLINK A800R V4.1.2cu.5137_B20200730 |
脆弱性の種類 | バッファオーバーフロー |
影響を受けるコンポーネント | downloadFile.cgi |
攻撃ベクトル | ネットワーク |
認証 | 不要 |
CVSSスコア | 7.3 |
深刻度 | HIGH |
CWE | CWE-120 |
バッファオーバーフロー脆弱性について
バッファオーバーフローとは、プログラムがデータ格納領域(バッファ)の境界を超えてデータ書き込みを行う脆弱性のことだ。これは、プログラムがデータのサイズチェックを適切に行わず、バッファの容量を超えたデータを書き込んでしまうことで発生する。
- 予期せぬプログラムの終了
- システムクラッシュ
- 任意のコード実行
バッファオーバーフローは、攻撃者が悪意のあるコードを実行させる可能性があるため、非常に危険な脆弱性である。そのため、プログラム開発時には、バッファオーバーフロー対策を徹底することが重要となる。
CVE-2025-28020に関する考察
TOTOLINK A800Rにおけるバッファオーバーフロー脆弱性CVE-2025-28020の発見は、IoTデバイスのセキュリティ対策の重要性を改めて示している。迅速なパッチ適用が不可欠であり、ユーザーはメーカーからの情報提供に注意を払う必要がある。この脆弱性の発見は、セキュリティ対策の遅れが深刻な被害につながる可能性を示唆している。
今後、同様の脆弱性が他のIoTデバイスでも発見される可能性がある。そのため、メーカーはセキュリティ対策を強化し、定期的なセキュリティアップデートを提供する必要があるだろう。ユーザー側も、デバイスのファームウェアを最新の状態に保つことで、セキュリティリスクを軽減することができるのだ。
さらに、IoTデバイスのセキュリティに関する啓発活動の強化も重要となる。ユーザーがセキュリティリスクを理解し、適切な対策を行うことで、被害を最小限に抑えることができるだろう。セキュリティ意識の向上は、安全なIoT社会を実現するための重要な要素である。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-28020」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-28020, (参照 2025-05-08).