WordPress Simple PayPal Shopping Cartプラグインの脆弱性CVE-2025-3890が公開、5.1.3以前のバージョンに影響

記事の要約

  • WordPress Simple PayPal Shopping Cartプラグインの脆弱性CVE-2025-3890が公開された
  • バージョン5.1.3以前において、認証済み攻撃者によるStored Cross-Site Scripting(XSS)が可能
  • 不十分な入力サニタイズと出力エスケープが原因

WordPress Simple PayPal Shopping Cartプラグインの脆弱性情報

Wordfenceは2025年5月1日、WordPress Simple PayPal Shopping Cartプラグインの脆弱性CVE-2025-3890を公開した。この脆弱性は、バージョン5.1.3以前のすべてのバージョンに影響する深刻なセキュリティ問題である。

この脆弱性により、投稿者レベル以上のアクセス権を持つ認証済み攻撃者は、プラグインの’wp_cart_button’ショートコードを通じて、任意のWebスクリプトをページに挿入できるようになる。ユーザーが挿入されたページにアクセスすると、そのスクリプトが実行されるのだ。

脆弱性の原因は、ユーザー提供属性に対する不十分な入力サニタイズと出力エスケープにある。攻撃者はこの脆弱性を悪用して、クロスサイトスクリプティング攻撃を実行し、ユーザーのセッションを乗っ取ったり、機密情報を盗んだりする可能性がある。

Wordfenceは、この脆弱性を修正したバージョンへのアップデートを推奨している。

脆弱性詳細と対策

項目詳細
脆弱性名CVE-2025-3890
影響を受けるプラグインWordPress Simple PayPal Shopping Cart
影響を受けるバージョン5.1.3以前
脆弱性の種類Stored Cross-Site Scripting (XSS)
攻撃ベクトルネットワーク
攻撃複雑性
特権レベル
ユーザーインターフェース不要
スコアリングCVSS 3.1: 6.4 (MEDIUM)
CWECWE-79
Wordfence脆弱性情報

Stored Cross-Site Scripting (XSS)について

Stored Cross-Site Scripting (XSS)とは、攻撃者がWebアプリケーションに悪意のあるスクリプトを挿入し、他のユーザーがそのWebサイトにアクセスした際に、そのスクリプトを実行させる攻撃手法である。

  • 攻撃者は、Webアプリケーションの脆弱性を悪用してスクリプトを挿入する
  • 挿入されたスクリプトは、ユーザーのブラウザ上で実行される
  • スクリプトによって、ユーザーのセッションを乗っ取ったり、機密情報を盗んだりする可能性がある

XSS攻撃を防ぐためには、入力サニタイズと出力エスケープを適切に行うことが重要だ。また、定期的なセキュリティアップデートを行うことも不可欠である。

WordPress Simple PayPal Shopping Cartプラグインの脆弱性に関する考察

WordPress Simple PayPal Shopping Cartプラグインの脆弱性CVE-2025-3890は、多くのWordPressユーザーに影響を与える可能性がある深刻な問題だ。迅速なアップデートと、入力サニタイズ、出力エスケープの徹底が求められる。

今後、この脆弱性を悪用した攻撃が増加する可能性がある。そのため、プラグインの開発者による迅速な対応と、ユーザーによるアップデートが不可欠である。攻撃を受けた場合の被害を最小限に抑えるための対策も必要となるだろう。

この脆弱性をきっかけに、WordPressプラグインのセキュリティに対する意識向上と、より安全な開発手法の普及が期待される。開発者とユーザー双方による継続的なセキュリティ対策が、安全なWeb環境を維持するために重要だ。

参考サイト/関連サイト

  1. CVE.「CVE Record: CVE-2025-3890」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-3890, (参照 2025-05-08).

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