目次
記事の要約
- WordPress Simple PayPal Shopping Cartプラグインの脆弱性CVE-2025-3874が公開された
- バージョン5.1.3以前において、認証されていない攻撃者が顧客のカートを操作できる脆弱性
- 製品リンクの編集、商品の追加削除、クーポンコードの発見などが可能
WordPress Simple PayPal Shopping Cartプラグインの脆弱性情報
Wordfenceは2025年5月1日、WordPress Simple PayPal Shopping Cartプラグインの脆弱性CVE-2025-3874を公開した。この脆弱性は、バージョン5.1.3以前のすべてのバージョンに影響する深刻なセキュリティ問題である。
この脆弱性により、認証されていない攻撃者はユーザー制御キーのランダム化の欠如を悪用し、顧客のショッピングカートにアクセスできるようになる。具体的には、製品リンクの編集、商品の追加や削除、クーポンコードの発見などが可能となるのだ。
Wordfenceは、この脆弱性を修正したバージョンへのアップデートを強く推奨している。ユーザーは速やかにアップデートを実施し、システムの安全性を確保する必要がある。
この脆弱性は、CWE-639(ユーザー制御キーによる認証バイパス)に分類され、CVSSスコアは6.5(中程度)と評価されている。
脆弱性詳細と対応策
項目 | 詳細 |
---|---|
脆弱性名 | CVE-2025-3874 |
影響を受けるプラグイン | WordPress Simple PayPal Shopping Cart |
影響を受けるバージョン | 5.1.3以前 |
脆弱性の種類 | Insecure Direct Object Reference |
CVSSスコア | 6.5 (MEDIUM) |
CWE | CWE-639 |
公開日 | 2025-05-01 |
更新日 | 2025-05-01 |
Insecure Direct Object Referenceについて
Insecure Direct Object Referenceとは、アプリケーションがユーザー提供のデータに基づいて直接オブジェクトにアクセスする際に、適切なアクセス制御が行われていない脆弱性のことだ。攻撃者は、この脆弱性を悪用して、本来アクセスできないオブジェクトにアクセスできる可能性がある。
- 不正なデータの参照
- データの改ざん
- 情報漏洩
この脆弱性を防ぐためには、適切なアクセス制御を実装し、ユーザー提供のデータの妥当性を検証する必要がある。入力値の検証や、オブジェクトへのアクセス制御リスト(ACL)の利用などが有効な対策となる。
CVE-2025-3874に関する考察
WordPress Simple PayPal Shopping Cartプラグインの脆弱性CVE-2025-3874は、ユーザーのカート情報への不正アクセスを許す深刻な問題である。迅速なアップデートが必須であり、ユーザーはWordfenceの指示に従って対応すべきだ。この脆弱性の発見と公開は、オープンソースソフトウェアのセキュリティ向上に貢献するだろう。
しかし、全てのWordPressユーザーが迅速にアップデートを行うとは限らない。そのため、この脆弱性を悪用した攻撃が発生する可能性も否定できない。攻撃者は、顧客情報や決済情報を不正に取得しようとする可能性があるのだ。
対策としては、プラグインのアップデートに加え、定期的なセキュリティスキャンや、Webアプリケーションファイアウォール(WAF)の導入なども有効である。さらに、多要素認証(MFA)の導入も検討すべきだろう。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-3874」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-3874, (参照 2025-05-08).