
目次
記事の要約
- QT-GenAIがLGWANに対応
- 自治体ネットワークでの安全な生成AI利用が可能に
- 業務効率化と住民サービス向上に貢献
QT-GenAIのLGWAN対応について
アンドドット株式会社と株式会社QTnetは、法人向けマルチ生成AIプラットフォーム「QT-GenAI」において、2025年5月8日にLGWAN環境からの閉域接続を可能にしたことを発表した。これにより、地方公共団体は、自治体独自のネットワーク内でも安全に生成AIを活用できるようになったのだ。
既に本機能を活用している地方自治体もあり、自治体職員は、安全性を確保しながら生成AIによる書類作成や問い合わせ対応などの業務効率化を図ることができる。福岡市では実証実験を通じて、平均33%の業務削減効果を実感しているという。
QT-GenAIは、専門的なAIリテラシーがなくても簡単に操作できる直感的な操作性に優れている。複数の最新AIモデルに対応し、テキストだけでなく画像、PDF、動画、音声など様々な形式の入力に対応するマルチモーダル対応も特徴だ。
高セキュリティ環境を提供し、企業単位での利用環境構築やアクセス制限機能、フィルタリング機能、ログ管理機能などを備えている。導入から運用まで手厚いサポート体制も整っている。
QT-GenAIの機能と仕様
項目 | 詳細 |
---|---|
対応ネットワーク | LGWAN |
対応AIモデル | GPT、Gemini、Claudeなど |
対応入力形式 | テキスト、画像、PDF、動画、音声 |
セキュリティ機能 | 企業単位での利用環境構築、アクセス制限、フィルタリング、ログ管理 |
操作性 | 直感的、プロンプト付与設計、マルチデバイス対応 |
サポート | ガイドライン作成支援、導入研修サポート |
LGWANについて
LGWANとは、地方公共団体の組織内ネットワーク(庁内LAN)を相互接続する総合行政ネットワークである。インターネットから切り離された閉域ネットワークであり、高度なセキュリティを確保するための基盤となっている。
- 高度なセキュリティ
- 閉域ネットワーク
- 庁内LAN相互接続
LGWANへの接続により、自治体職員は、機密性の高い情報を取り扱う業務においても、安全に生成AIを活用できるようになるのだ。
QT-GenAI LGWAN対応に関する考察
QT-GenAIのLGWAN対応は、地方自治体のDX推進に大きく貢献するだろう。生成AIの利便性とLGWANの高いセキュリティを両立することで、行政業務の効率化や住民サービスの向上に繋がる可能性が高い。しかし、導入にあたっては、既存システムとの連携や職員の教育といった課題も存在するだろう。
起こりうる問題としては、システム障害やセキュリティ侵害のリスクがある。これに対しては、十分なテストとセキュリティ対策、そして継続的な監視体制の構築が重要だ。また、職員のAIリテラシー向上のための研修プログラムの充実も必要となるだろう。
今後追加してほしい機能としては、多言語対応や、より高度な分析機能などが考えられる。地方自治体の多様なニーズに対応できるよう、柔軟な拡張性を備えたプラットフォームとして進化していくことが期待される。地方公共団体におけるAI活用の更なる発展に貢献していくことを期待したい。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「QT-GenAIがLGWAN対応 ~庁内での安全な環境をご提供~ | アンドドット株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000040.000125579.html, (参照 2025-05-08).