
目次
記事の要約
- ナレッジセンスが自治体向け生成AIサービス「ChatSense」の実証実験パートナー募集を開始
- SharePointデータを含む社内データの学習(RAG)機能を検証可能
- 予算確保前でも無償で検証できる点が特徴
ナレッジセンス、自治体向け生成AIサービス「ChatSense」の実証実験パートナー募集開始
株式会社ナレッジセンスは2025年5月8日、自治体向け生成AIサービス「ChatSense」の実証実験パートナー募集開始を発表した。これは、行政機関における業務活用推進を目的としたもので、4月の募集に続く14期目の募集となる。
ChatSenseは、セキュアな環境で生成AIを利用できる法人向けサービスだ。BoxやSharePointの社内データを読み込んだ生成AI機能(RAG)を提供し、業務効率化を支援する。今回のキャンペーンでは、予算確保前であってもRAG機能の導入検証が可能になる点が大きな特徴だ。
自治体における生成AI導入の課題として、セキュリティ、見積もりの透明性、予算不足などが挙げられる。ChatSenseはこれらの課題に対応するため、特別対応で実証実験を支援する体制を整えているのだ。
今回の募集では、行政機関に属する団体(部署・チーム単位での応募も可能)を対象とし、5組織程度を先着順で選定する予定だ。締め切りは5月22日23時59分までである。
ChatSense実証実験パートナー募集概要
項目 | 詳細 |
---|---|
募集開始日 | 2025年5月8日 |
募集期間 | 2025年5月8日~2025年5月22日 |
対象 | 日本の行政機関に属する団体(部署・チーム単位での応募可能) |
募集上限 | 5組織程度(原則として先着順) |
応募方法 | https://chatsense.jp/contact?utm_source=194 よりお問い合わせ |
検証内容 | ChatSenseのRAG機能(SharePointデータ等を含む社内データの学習) |
検証期間 | 1ヶ月(文字数制限あり、相談可能) |
RAG(Retrieval-Augmented Generation)について
RAGとは、生成AIに社内データを読み込ませる仕組みのことだ。ChatSenseでは、txt、csv、doc、docx、pdf、xlsx、pptx、html、URL指定ページなど、様々なファイル形式のドキュメントをアップロードしてAIに学習させることが可能である。
- 回答の参照元表示
- 複数ファイル読み込み
- 複数AI作成可能
これにより、AIの回答の正確性を高め、業務効率化に繋がる。回答に利用した社内データの参照元を常に表示することで、AIの回答をダブルチェックできる点が大きなメリットだ。
ChatSense実証実験に関する考察
ChatSenseの実証実験は、自治体における生成AI導入の障壁を低減する上で大きな意義を持つ。予算制約のある自治体でも、無償でRAG機能を検証できる機会を提供することで、生成AIの有効性を確認し、導入への意思決定を促進できるだろう。しかし、セキュリティやデータプライバシーに関する懸念は依然として残る。
そのため、実証実験においては、データセキュリティ対策の徹底と、個人情報保護に関する厳格なガイドラインの遵守が不可欠だ。また、実証実験の結果を踏まえ、自治体職員向けのトレーニングプログラムの充実や、生成AIの利用に関するガイドラインの作成なども必要となるだろう。
今後、ChatSenseは、より多くの自治体で利用されることで、行政業務の効率化や市民サービスの向上に貢献することが期待される。その実現のためには、継続的な機能改善と、自治体職員へのサポート体制の強化が重要となるだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「SharePointのデータを生成AIが学習。自治体向けRAGサービス「ChatSense」が実証キャンペーン開始 | 株式会社ナレッジセンスのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000194.000073671.html, (参照 2025-05-09).