
ETagとは
ETag(Entity Tag)とは、WebサーバーがWebブラウザに対して送信するヘッダー情報の一つです。Webコンテンツのバージョンを識別するために使用され、ブラウザはETagを利用して効率的なキャッシュ制御を実現します。これにより、不必要なデータ転送を減らし、Webサイトの表示速度を向上させることが可能です。
ETagは、Webサーバーが生成する一意な識別子であり、コンテンツの内容に基づいて生成されます。コンテンツが変更されると、ETagも変更されるため、ブラウザはキャッシュされたコンテンツが最新であるかどうかを判断できます。この仕組みにより、常に最新のコンテンツを表示しつつ、ネットワーク負荷を軽減できます。
ETagには、Weak ETagとStrong ETagの2種類が存在します。Strong ETagは、コンテンツのバイトレベルでの完全一致を保証しますが、Weak ETagは意味的に同等であれば一致とみなします。どちらのETagを使用するかは、Webサーバーの設定やコンテンツの特性によって異なります。
ETagの仕組み
「ETagの仕組み」に関して、以下を解説していきます。
- ETag生成のメカニズム
- ETag検証のプロセス
ETag生成のメカニズム
ETagの生成メカニズムは、Webサーバーがコンテンツの内容に基づいて一意な識別子を生成するプロセスです。この識別子は、コンテンツのハッシュ値や最終更新日時などを用いて生成され、コンテンツが変更されるたびに新しいETagが生成されます。
ETagの生成方法は、Webサーバーの種類や設定によって異なりますが、一般的にはMD5やSHA-256などのハッシュ関数が利用されます。生成されたETagは、HTTPレスポンスヘッダーに付与され、Webブラウザに送信されます。
要素 | 詳細 | 備考 |
---|---|---|
ハッシュ関数 | MD5 SHA-256 | コンテンツから生成 |
生成タイミング | コンテンツ更新時 | 自動生成される |
格納場所 | HTTPヘッダー | レスポンスヘッダー |
利用目的 | キャッシュ制御 | ブラウザが利用 |
ETag検証のプロセス
ETag検証のプロセスは、WebブラウザがキャッシュされたコンテンツのETagと、Webサーバーから送信されたETagを比較する手順です。もしETagが一致すれば、ブラウザはキャッシュされたコンテンツが最新であると判断し、再ダウンロードをせずにキャッシュを使用します。
ETagが一致しない場合、ブラウザはWebサーバーから最新のコンテンツをダウンロードし、キャッシュを更新します。この検証プロセスにより、常に最新のコンテンツを表示しつつ、不要なデータ転送を削減することが可能です。
要素 | 詳細 | 備考 |
---|---|---|
比較対象 | MD5 SHA-256 | コンテンツから生成 |
一致 | コンテンツ更新時 | 自動生成される |
不一致 | HTTPヘッダー | レスポンスヘッダー |
目的 | キャッシュ制御 | ブラウザが利用 |