
目次
記事の要約
- 中西製作所が食品殺菌装置SVP-1を開発
- 過熱水蒸気による薬剤不使用の殺菌を実現
- 食感を損なわず、生菌数を大幅に低減
中西製作所が新型食品殺菌装置SVP-1を販売開始
株式会社中西製作所は2025年4月より、過熱水蒸気を使用する新しい食品殺菌装置「SVP-1」の受注を開始した。本製品は薬剤を使用せず、食材表面を瞬時に殺菌することで、食感を損なわず一般生菌数の大幅な低減を実現するのだ。
カット野菜などの衛生処理において、従来の薬剤殺菌では薬剤臭が残ったり、食材によっては十分な殺菌が難しいという課題があった。SVP-1はこれらの課題を解決し、食品衛生管理が求められる現場に新たな選択肢を提供するものである。
独自開発のスリットノズルから上下に高速噴射される過熱水蒸気が、食材表面の生菌を瞬間的に加熱殺菌する。既存の殺菌方法と比較して生菌を大幅に低減でき、冷蔵保存下での生菌増殖抑制も確認されているため、野菜類の日持ち改善も期待できるのだ。
食品殺菌装置SVP-1の製品仕様
項目 | 詳細 |
---|---|
名称 | 食品殺菌装置 |
型式 | SVP-1 |
外形寸法 | 1650×1230×1400[mm] |
有効コンベヤ開口 | 600×70[mm] |
定格消費電力 | 5.06kW |
蒸気消費量 | ~70kg/h ~0.4MPa |
過熱水蒸気殺菌について
過熱水蒸気殺菌は、高温の水蒸気を用いて食品を殺菌する方法である。薬剤を使用しないため、食品本来の味や風味、食感を損なわずに殺菌できる点が大きなメリットだ。
- 薬剤不使用
- 食材の風味・食感を保持
- 高い殺菌効果
SVP-1は、この過熱水蒸気殺菌技術を応用し、食品製造現場における新たな殺菌方法として提案されているのだ。
食品殺菌装置SVP-1に関する考察
SVP-1は薬剤不使用で食感を損なわない殺菌を実現する点で優れている。しかし、食材の種類や形状、鮮度、産地によって殺菌効果が変動する可能性があるため、導入前に十分なテストを行う必要があるだろう。
今後、様々な種類の食品への対応や、殺菌効率の更なる向上、省エネルギー化などが課題となるだろう。これらの課題を解決することで、より幅広い食品製造現場での活用が期待できるのだ。
さらに、SVP-1の小型化やコスト削減も重要なポイントとなる。これにより、中小規模の食品工場でも導入しやすくなり、食品衛生管理のレベル向上に貢献できるだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「【新製品】食品殺菌装置「SVP-1」を2025年4月より販売開始 | 株式会社中西製作所のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000123245.html, (参照 2025-05-11).