
目次
記事の要約
- CBREがKDDIの堺市データセンター開発を支援
- シャープ堺工場跡地をデータセンターに転用
- 物件調査から購入支援までワンストップでサポート
CBREによるKDDIデータセンター開発支援
CBREは2025年4月4日、KDDIが大阪府堺市で購入したシャープ株式会社の液晶関連工場跡地の取得を支援したと発表した。この工場跡地は、敷地面積33,000平方メートル、延べ床面積57,000平方メートルの規模を有する大規模な施設だ。
CBREは物件調査、価格査定、購入支援といった業務をワンストップで提供し、KDDIによる土地と建物の購入契約締結までをサポートした。KDDIはこれをデータセンターに転換する予定である。
2025年中に本格稼働予定の本データセンターは、大規模かつ最新のGPUを導入した施設となり、生成AIの開発やAI関連事業に活用されることが期待されている。CBREは、既存施設の開発計画に伴う調査や、周辺不動産取引に基づく価格査定および当該土地・既存施設の購入の仲介業務を行い、購入契約締結までを支援したのだ。
CBREのデータセンターサービスの知見を活用し、KDDIとの緊密なコミュニケーションと相互の信頼関係により、わずか1年弱で施設の取得を実現したと発表している。
プロジェクト概要
項目 | 詳細 |
---|---|
クライアント | KDDI株式会社 |
物件 | シャープ株式会社グリーンフロント堺工場跡地 |
所在地 | 大阪府堺市 |
敷地面積 | 33,000平方メートル |
延べ床面積 | 57,000平方メートル |
用途 | データセンター |
稼働予定 | 2025年 |
CBREの役割 | 物件調査、価格査定、購入支援 |
データセンター転用における課題と解決策
工場をデータセンターに転用するには、多くの技術的課題が存在する。電力供給、冷却システム、ネットワークインフラなど、既存施設の改修や新たな設備導入が必要となる。
- 電力容量の確保
- 冷却システムの設計・構築
- セキュリティ対策の強化
CBREはこれらの課題に対し、データセンター開発に関する豊富な経験と専門知識を活かし、KDDIと連携して最適な解決策を導き出したのだ。
KDDIデータセンター開発プロジェクトに関する考察
本プロジェクトは、AI関連事業の拡大を目指すKDDIにとって重要な一歩となるだろう。大規模なデータセンターの稼働により、生成AIの開発やAI関連サービスの提供が加速し、競争力の強化に繋がる可能性がある。しかし、データセンターの運用には、高額なランニングコストやセキュリティリスクといった課題も存在する。
今後、データセンターの運用効率化やセキュリティ対策の強化が重要となるだろう。また、再生可能エネルギーの活用など、環境への配慮も求められる。これらの課題を克服することで、持続可能なデータセンター運営を実現できるのだ。
さらに、将来的には、本データセンターを基盤とした新たなサービスやビジネスモデルの創出も期待できる。KDDIの今後の展開に注目したい。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「CBRE、KDDIのデータセンター開発プロジェクトをトータルサポート | シービーアールイー株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000182.000027786.html, (参照 2025-05-13).