
目次
記事の要約
- 日本電気硝子の超薄板ガラス「Dinorex UTG®」がモトローラの折りたたみスマートフォン「motorola razr 60シリーズ」に採用された
- 2024年モデルに続き、2025年モデルでも採用が継続された
- 高い表面平滑性、曲げ特性、信頼性により高精度な表示品質と高い耐性を確保
日本電気硝子の超薄板ガラスがモトローラ新型折りたたみスマホに採用
日本電気硝子株式会社は2025年5月12日、同社が製造する化学強化専用超薄板ガラス「Dinorex UTG®」が、モトローラの新型折りたたみスマートフォン「motorola razr 60シリーズ」に採用されたと発表した。この超薄板ガラスは、高い表面平滑性と板厚の均一性を持ち、直径3mm以下でも折り曲げ可能な卓越した曲げ特性を有しているのだ。
「Dinorex UTG®」は、2024年モデルの「motorola razr 50シリーズ」にも採用されており、その品質と信頼性が評価され、2025年モデルでも継続採用されることとなった。繰り返しの折りたたみに耐える高い信頼性も備えているため、折りたたみスマートフォンの耐久性向上に大きく貢献するだろう。
日本電気硝子は、特殊ガラスのリーディングカンパニーとして、高品質なガラスを生産・供給し、ディスプレイ産業の発展に貢献している。今後も、大型、薄型・フレキシブル化、高機能薄膜など、さまざまなニーズに応えるモノづくりを通して、社会に新たな価値を提供していくとしている。
「motorola razr 60シリーズ」は、モトローラが販売する折りたたみスマートフォンで、本体側面には専用ボタンが設置され、モトローラ独自のAI機能「moto ai」にワンタッチでアクセス可能だ。業界最高レベルの防塵・防水性能も採用されている。
製品仕様と採用事例
項目 | 詳細 |
---|---|
製品名 | Dinorex UTG® |
メーカー | 日本電気硝子株式会社 |
種類 | 化学強化専用超薄板ガラス |
特徴 | 高い表面平滑性、板厚の均一性、卓越した曲げ特性、高い信頼性 |
採用製品 | motorola razr 60シリーズ(メインディスプレイ) |
その他 | 2024年モデルのmotorola razr 50シリーズにも採用 |
超薄板ガラスの技術
「Dinorex UTG®」は、液晶・有機ELテレビなどのディスプレイ用ガラスで培ってきた成形技術を応用し、高い表面平滑性と板厚の均一性を実現している。この技術により、折りたたみスマートフォンなどのフレキシブルデバイスにおいて、デバイス本来のフレキシブル性を損なうことなく、高精度な表示品質と傷や衝撃に対する高い耐性を確保できるのだ。
- 高い表面平滑性
- 板厚の均一性
- 卓越した曲げ特性
これらの特性により、折りたたみスマートフォンのようなフレキシブルデバイスに最適な素材となっている。
Dinorex UTG®採用に関する考察
Dinorex UTG®の採用は、モトローラrazr 60シリーズの耐久性向上に大きく貢献するだろう。超薄型でありながら高い強度と信頼性を両立している点は、今後の折りたたみスマートフォン市場において大きなアドバンテージとなる。しかし、製造コストや量産体制の構築が課題となる可能性もある。
今後起こりうる問題としては、大量生産における品質管理の維持や、想定外の使用状況における耐久性の検証が挙げられる。これらへの対策として、厳格な品質管理体制の構築と、多様な使用状況を想定した耐久性テストの実施が重要だ。さらに、より薄型化、軽量化、そしてさらなる高耐久性を実現する技術開発も期待される。
将来的には、より柔軟性が高く、傷つきにくく、さらに低コストで製造できる超薄板ガラスの開発が期待される。また、様々な形状やサイズに対応できる技術開発も重要であり、これにより、より多様なフレキシブルデバイスへの展開が可能になるだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「日本電気硝子の超薄板ガラス「Dinorex UTG®」がモトローラの折りたたみスマートフォン「motorola razr 60シリーズ」に採用 | 日本電気硝子株式会社のプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000074162.html, (参照 2025-05-13).