
目次
記事の要約
- キャッシュレス決済端末に関する調査結果を公開
- 手数料への満足度は29.3%、コストパフォーマンスへの満足度は43.8%
- 価格だけでなく、操作性やブランド信頼性も導入判断に影響
キャッシュレス決済端末に関する調査結果
Textradeが運営するキャッシュレス決済端末の情報メディア「StorePro」は2025年5月13日、店舗経営者を対象としたキャッシュレス決済端末の手数料率およびコストパフォーマンスに関する調査結果を公開した。この調査は、飲食店、美容室、小売店など、実際にキャッシュレス決済端末を使用している経営者・運営者310人を対象に、2024年10月28日から2025年4月14日にかけてインターネット調査を実施したものである。
調査結果によると、決済手数料に満足していると回答したユーザーは全体の29.3%にとどまり、約6割が中立的な印象を持っていることが判明した。不満と回答した割合も14.2%存在しており、導入を検討する店舗にとって、料金体系の透明性や業種ごとの収益性との兼ね合いが大きな関心事項であることが示唆されている。多くのユーザーは利便性が高いと評価する一方で、低単価の商品では手数料の負担が大きいという課題も指摘しているのだ。
一方、導入後のコストパフォーマンスについては、43.8%のユーザーが満足していると回答した。不満があるとしたのはわずか8.3%にとどまっており、実際の運用後には比較的良好な印象が持たれていることがわかった。満足層からは初期費用無料や月額費用なしといったコストの明確性への評価が多く寄せられた。キャンペーン期間中に導入したユーザーからはリーダー端末の無償提供や追加機能の便利さといったコメントもあり、各社のプロモーション施策が導入ハードルの低下に寄与している実態がうかがえる。
調査結果詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
調査対象 | キャッシュレス決済端末導入経験のある店舗運営者310人 |
調査期間 | 2024年10月28日~2025年4月14日 |
調査方法 | インターネット調査 |
手数料満足度 | 満足:29.3%、中立:56.5%、不満:14.2% |
コストパフォーマンス満足度 | 満足:43.8%、不満:8.3% |
キャッシュレス決済導入における課題と解決策
本調査では、キャッシュレス決済端末導入における課題として、低単価商品における手数料負担の大きさや、料金体系の透明性の不足が挙げられている。特に低単価商品を取り扱う業種では、手数料が利益を圧迫する可能性があるため、価格転嫁の可否が導入の重要な判断基準となるだろう。
- 手数料体系の見直し
- 低単価商品への対応策検討
- 導入支援体制の強化
これらの課題に対して、決済事業者による手数料体系の見直しや、低単価商品への対応策の検討、そして導入を検討する店舗へのより詳細な情報提供や導入支援体制の強化などが求められる。透明性の高い料金体系と、業種ごとの収益性への配慮が、キャッシュレス決済の普及を促進する上で重要となるだろう。
キャッシュレス決済導入に関する考察
今回の調査結果から、キャッシュレス決済端末の導入は、単なる決済手段の導入ではなく、店舗運営全体に影響を与える重要な意思決定であることがわかる。手数料やコストパフォーマンスだけでなく、操作性、サポート体制、ブランド信頼性といった要素も考慮する必要があるのだ。導入を検討する店舗は、自店舗の特性や顧客層を踏まえ、総合的な視点で最適な端末を選択する必要がある。
今後、キャッシュレス決済市場の競争が激化していく中で、各事業者はより魅力的なサービスを提供するために、手数料体系の見直しや機能の拡充、サポート体制の強化といった取り組みを進めていくことが予想される。ユーザーにとっても、より多くの選択肢の中から、自店舗のニーズに最適なサービスを選択できる環境が整備されていくことが期待されるだろう。
さらに、キャッシュレス決済の普及に伴い、データ分析による経営効率化や顧客管理の高度化といった新たな可能性も広がっていく。これらの可能性を最大限に活かすためには、事業者とユーザー間の連携強化が不可欠であり、継続的な情報共有とフィードバックが重要となるだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「キャッシュレス決済端末「手数料とコスパ」の実態—満足派はわずか3割、導入検討時の着眼点とは? | Textradeのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000031.000080608.html, (参照 2025-05-14).