
目次
記事の要約
- ユナイテッドアローズオンラインの表示速度が改善
- Speed Kit導入でモバイルLCPが71.8%改善
- コンバージョン率向上などの効果も確認
ユナイテッドアローズオンラインの表示速度改善に関する発表
株式会社ギャプライズは2025年5月13日、Speed Kit導入によるユナイテッドアローズ公式通販サイト「ユナイテッドアローズ オンライン」の表示速度改善結果を発表した。2024年10月19日から11月7日までの実証実験で、2210万PVを対象に検証が行われたのだ。
モバイル表示では、FCPが71.1%改善(0.874秒短縮)、LCPが57.4%改善(0.926秒短縮)という結果が得られた。デスクトップ表示でも、FCPが70.6%改善(0.828秒短縮)、LCPが71.8%改善(0.918秒短縮)と、大幅な速度向上を確認できた。
この改善は、Speed Kit独自のキャッシング技術によるもので、特に画像やコンテンツの多いECサイトで効果を発揮する。表示速度の改善はコンバージョン率の向上にも繋がり、特に商品詳細ページから購入に至るまでの導線において顕著だったという。
Speed Kit導入による効果
指標 | モバイル | デスクトップ |
---|---|---|
FCP改善率 | 71.1% | 70.6% |
FCP短縮時間 | 0.874秒 | 0.828秒 |
LCP改善率 | 57.4% | 71.8% |
LCP短縮時間 | 0.926秒 | 0.918秒 |
Speed Kitについて
Speed Kitは、ドイツのハンブルク大学との共同研究に基づいて開発されたAIベースのウェブパフォーマンスソリューションだ。最新のキャッシングアルゴリズムとネットワーク技術を活用し、ウェブサイトの即時読み込みを実現する。
- 独自のキャッシング技術
- サービスワーカー、エッジキャッシング
- 高度な最適化技術
これにより、画像やコンテンツの多いECサイトにおける表示遅延や帯域幅の問題を回避することが可能となる。
Speed Kit導入効果に関する考察
Speed Kitの導入は、ユナイテッドアローズオンラインの表示速度を大幅に向上させ、コンバージョン率向上に貢献した点は非常に良かったと言える。しかし、導入効果はサイトの構成やトラフィック状況によって変動する可能性があり、継続的なモニタリングが必要となるだろう。そのため、導入後のパフォーマンスを継続的に監視し、必要に応じて設定を調整する仕組みを構築することが重要だ。
今後起こりうる問題としては、Speed Kitのキャッシュ更新による一時的な表示速度低下や、予期せぬシステムエラーなどが考えられる。これらへの対策として、ロールバック機能の整備や、エラー発生時の迅速な対応体制の構築が不可欠だ。また、導入効果の最大化のため、サイト全体の最適化と連携させることも重要である。
今後追加してほしい機能としては、より高度な画像最適化機能や、個々のユーザーのネットワーク状況に合わせた動的なキャッシュ制御などが挙げられる。これにより、さらに表示速度の向上とユーザー体験の改善が期待できる。また、多言語対応や、様々なECプラットフォームへの対応も必要となるだろう。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「ユナイテッドアローズ公式通販サイト「ユナイテッドアローズ オンライン」商品ページ表示速度を約1秒改善 | 株式会社ギャプライズのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000224.000057359.html, (参照 2025-05-14).