出光興産、apollostationでカーボンオフセット燃料ICOF販売開始、脱炭素化への貢献加速

PR TIMES より

記事の要約

• 出光興産がカーボンオフセット燃料「ICOF」をapollostationで販売開始
• 法人・個人事業主向けクレジットカード「apollostation BUSINESS」会員限定
• サービスステーションでの給油でカーボンオフセットが可能に

出光興産、カーボンオフセット燃料販売開始

出光興産株式会社は2025年5月12日より、全国のapollostation（一部店舗を除く）で「出光カーボンオフセットfuel（ICOF）」の販売を開始した。これは、燃料油にボランタリーカーボンクレジットを付与したカーボンクレジット付き燃料であり、サービスステーションでのクレジットカード決済によるカーボンクレジット付き燃料油販売としては国内石油元売で初めての試みである。

販売対象は法人・個人事業主向けクレジットカード「apollostation BUSINESS」会員のみで、apollostationでの給油時に「apollostation BUSINESS」カードで決済することで購入可能となる。店頭での特別なご注文や機器操作は不要だ。ガソリン、灯油、軽油に対応した「出光カーボンオフセットfuel100」が販売されている。

ICOFはこれまでタンクローリーでの直接配送による法人向け販売のみだったが、社有車などでの利用希望の声を受け、apollostationでの販売が実現した。出光クレジット株式会社との協業により、給油数量とボランタリーカーボンクレジット付与の管理が「apollostation BUSINESS」カードで可能になったことが、全国展開の鍵となったのだ。

現時点では「apollostation BUSINESS」会員限定だが、今後幅広いニーズに対応できるサービス開発を進めていくとしている。

ICOF販売概要

ボランタリーカーボンクレジットについて

ボランタリーカーボンクレジットは、民間セクターやNGOなどによって発行されるクレジットだ。企業や個人が温室効果ガス排出量削減のために実施したプロジェクトによって削減されたCO2排出量をクレジットとして取引する仕組みである。

• 排出量削減プロジェクトの認証
• クレジットの発行と取引
• 排出量のオフセット

ICOFは、このボランタリーカーボンクレジットを購入することで、燃料使用によるCO2排出量を相殺する仕組みを提供している。脱炭素化への取り組みを支援する重要な役割を担っているのだ。

ICOF販売に関する考察

ICOFのapollostationでの販売開始は、企業の脱炭素化への取り組みを促進する上で大きな一歩となるだろう。サービスステーションでの手軽なカーボンオフセットは、多くの企業にとって魅力的な選択肢となるはずだ。しかし、ボランタリーカーボンクレジット市場の透明性や信頼性に関する懸念は依然として存在する。

今後、クレジットの質や信頼性を確保するための更なる取り組みが必要となるだろう。また、ICOFの販売拡大に伴い、クレジットの需要増加による価格変動や供給不足といった問題も起こりうる可能性がある。出光興産は、これらの問題への対応策を事前に検討し、安定的な供給体制を構築する必要がある。

将来的には、ICOFのようなカーボンオフセット燃料の普及促進のため、政府による政策支援や、カーボンクレジット市場の更なる整備が不可欠となるだろう。消費者の理解促進のための啓発活動も重要だ。

参考サイト/関連サイト