東京システムハウス、AI活用COBOLシステム支援ツール「AIベテランエンジニア」提供開始

PR TIMES より

記事の要約

• 東京システムハウスがAIを活用したCOBOLシステム支援ツール「AIベテランエンジニア」を提供開始
• COBOLコードから仕様書を自動生成、チャットで質疑応答が可能に
• レガシーシステムの保守・運用、DX推進を支援する

東京システムハウスがAIを活用したCOBOLシステム支援ツール「AIベテランエンジニア」を提供開始

東京システムハウス株式会社は2025年5月13日、COBOLシステムの仕様書作成や質疑応答をAIが自動で行うシステム「AIベテランエンジニア」の提供を開始した。このシステムは、COBOLコードのアップロードによる仕様書自動作成と、チャット形式でのコード修正案提示や不具合調査などを可能にする。

ベテランエンジニアの引退や技術者不足、仕様書の整備不足といったCOBOLシステムの保守・運用における課題解決を目指し開発された。同社はこれまでレガシーシステムの資産分析と移行を支援する「メインフレーム・マイグレーション・サービス（MMS）」を提供しており、その実績を活かして本システムを開発したのだ。

「AIベテランエンジニア」は、COBOLシステムに精通したベテランエンジニアの業務をAIが代替するソリューションとして、企業の情報システム部門におけるシステム維持・運用、改修時の修正提案、不具合の原因調査などに活用できる。Geminiを活用し、COBOL特有の仕様書構成や資産分析の指示による最適な仕様書を作成、仕様書やCOBOL言語のノウハウをナレッジとしたRAGで質の高い自動応答を実現している。

「AIベテランエンジニア」サービス詳細

Geminiについて

Geminiは、Googleによって開発された大規模言語モデルである。自然言語処理、画像認識、コード生成など、幅広いタスクを実行できる。

• 大規模言語モデル
• 自然言語処理能力
• 多様なタスク対応

本システムでは、Geminiの高度な言語処理能力と知識ベースを活用することで、COBOLコードの理解と仕様書生成、質疑応答の高精度化を実現しているのだ。

「AIベテランエンジニア」に関する考察

「AIベテランエンジニア」は、COBOLシステムの保守・運用における人材不足問題への有効な解決策となる可能性を秘めている。既存システムのブラックボックス化解消にも貢献し、DX推進を加速させるだろう。しかし、AIによる誤判定や、COBOLコードの複雑さによっては、精度の限界や対応できないケースも発生する可能性がある。

そのため、AIの出力結果を常に人間が確認する体制や、AIの学習データの継続的な更新、専門家のサポート体制の構築が重要となる。将来的には、より高度なコード解析機能や、異なるプログラミング言語への対応、システム移行支援機能などの追加が期待される。AIによる自動化と人間の知恵を組み合わせることで、より効率的で安全なシステム運用を実現できるだろう。

COBOLシステムの老朽化や技術者不足は、多くの企業にとって深刻な課題だ。本システムは、これらの問題に対する一つの解決策として、企業のデジタル化を支援する上で重要な役割を果たすだろう。継続的な改善と機能拡張によって、より多くの企業が恩恵を受けられることを期待したい。

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