
目次
記事の要約
- 飲食店ドットコム会員に出店に関するアンケート調査を実施
- 55.2%がワンオペ・少人数運営の導入を検討中
- キャッシュレス決済システムの導入意向が60%
飲食店ドットコム、飲食店の出店に関するアンケート調査を実施
株式会社シンクロ・フードは、飲食店ドットコム会員を対象に、飲食店の出店に関するアンケート調査を2025年3月5日から2025年3月11日の期間で実施した。この調査は、3年以内に出店を検討している飲食店経営者や開業準備者を対象としており、172件の回答を得ている。
調査の結果、出店予定の店舗面積は11〜20坪が39.5%と最も多く、次いで10坪以下が23.8%となっている。また、席数については10〜20席が34.3%で最多となり、10席未満と21〜30席も同率で17.4%という結果になった。
さらに、出店予定の店舗において、55.2%がワンオペ営業または少人数運営の導入を検討していることが明らかになった。特に10席未満の店舗では73.3%が導入を検討しており、10〜20席、21〜30席の店舗でも60%を超える人が導入を検討していることがわかった。
ワンオペ・少人数運営を検討する理由と不安要素
理由 | 詳細 |
---|---|
人件費削減 | 人件費を抑えたい、低ランニングコスト、原価・人件費高騰 |
人手不足 | 人材不足、求人掲載しても集まらない、人材獲得が不安定 |
少人数運営を想定 | テイクアウト専門、こだわりのある店、人員確保のストレス軽減 |
システム化 | モバイルオーダー導入、1人でできるシステム |
気楽さ | 自由度高く運営、パートナーと2人だけの店、1人で気楽に運営 |
ワンオペ営業について
ワンオペ営業とは、飲食店や小売店などの店舗運営を従業員1人で行う営業形態を指す。人件費削減や柔軟な運営が可能になる一方で、従業員の負担増や緊急時の対応の難しさなどの課題も存在する。
今回の調査では、ワンオペ・少人数運営を検討する理由として、人件費削減や人手不足が挙げられている。また、導入にあたっての不安要素としては、急な体調不良時の対応やピーク時の混雑への対応が上位に挙げられている。
飲食店のワンオペ・少人数運営に関する考察
今回の調査で、半数以上の飲食店が出店時にワンオペ・少人数運営を検討していることが明らかになったことは、飲食業界における人手不足とコスト削減の深刻さを反映していると言える。特に小規模店舗においては、この傾向が顕著であり、効率的な店舗運営が求められていることがわかる。
しかし、ワンオペ・少人数運営は、従業員の負担増やサービス品質の低下を招く可能性もある。今後は、ITツールや省人化設備の導入による業務効率化や、従業員の負担を軽減するための労働環境の改善が不可欠になるだろう。
また、今回の調査でキャッシュレス決済システムの導入意向が高いことが示されたことは、省人化と顧客利便性の向上を両立させる上で重要なポイントだ。今後は、モバイルオーダーシステムやAIを活用した接客など、更なるテクノロジーの活用が期待される。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「飲食新規出店予定の55%がワンオペ・少人数運営を検討〜人手不足・物価高騰等とDX化が影響〜 | 株式会社シンクロ・フードのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000663.000001049.html, (参照 2025-04-28).