目次
記事の要約
- code-projects Personal Diary Management System 1.0に脆弱性が発見された
- addrecord関数のfilename引数の操作によりスタックベースのバッファオーバーフローが発生する
- ローカルアクセスが必要な脆弱性で、CVSSスコアは4.8(MEDIUM)と評価されている
code-projects Personal Diary Management System 1.0の脆弱性情報公開
VulDBは2025年4月28日、code-projects Personal Diary Management System 1.0における深刻な脆弱性CVE-2025-4029を公開した。この脆弱性は、New Record Handlerコンポーネントのaddrecord関数に存在するスタックベースのバッファオーバーフローである。
攻撃者はfilename引数を操作することで、この脆弱性を悪用できる。ローカルアクセス権限が必要となるものの、既に公開されているため悪用される可能性があるのだ。この脆弱性は、CWE-121(スタックベースのバッファオーバーフロー)とCWE-119(メモリ破損)に分類される。
CVSSv3のスコアは5.3(MEDIUM)、CVSSv4のスコアは4.8(MEDIUM)と評価されており、深刻なセキュリティリスクとなる可能性がある。開発元であるcode-projects社は、この脆弱性への対応を検討しているものと推測される。
脆弱性詳細と対応状況
項目 | 詳細 |
---|---|
脆弱性名 | CVE-2025-4029 |
影響を受ける製品 | code-projects Personal Diary Management System 1.0 |
脆弱性の種類 | スタックベースのバッファオーバーフロー |
影響を受ける関数 | addrecord |
必要なアクセス権限 | ローカルアクセス |
CVSSv3スコア | 5.3 (MEDIUM) |
CVSSv4スコア | 4.8 (MEDIUM) |
公開日 | 2025年4月28日 |
CWE | CWE-121, CWE-119 |
スタックベースのバッファオーバーフローについて
スタックベースのバッファオーバーフローとは、プログラムがスタック領域にデータを書き込む際に、割り当てられた領域を超えて書き込んでしまう脆弱性のことだ。これは、プログラムのクラッシュや、攻撃者が任意のコードを実行できるなどの深刻な問題を引き起こす可能性がある。
- スタック領域のオーバーラン
- プログラムの異常終了
- 任意コード実行の可能性
この脆弱性を防ぐためには、入力データのサイズを適切に検証し、バッファオーバーフローが発生しないようにプログラムを設計する必要がある。安全なコーディング規約に従い、メモリ管理を徹底することが重要だ。
CVE-2025-4029に関する考察
code-projects Personal Diary Management System 1.0におけるCVE-2025-4029は、ローカルアクセス権限を必要とするものの、深刻な脆弱性である。迅速なパッチ適用が求められるのは言うまでもない。この脆弱性の発見と公開は、テクノロジー開発におけるセキュリティ対策の重要性を改めて示している。
今後、同様の脆弱性が他のソフトウェアでも発見される可能性がある。開発者は、安全なコーディングプラクティスを遵守し、定期的なセキュリティ監査を実施する必要があるだろう。ユーザーは、テクノロジーのアップデートを常に最新の状態に保つことで、リスクを軽減できる。
さらに、この脆弱性の発見報告者であるzzzxc氏への感謝を示すと共に、VulDBのような脆弱性データベースの活用が、セキュリティ向上に大きく貢献すると言えるだろう。
参考サイト/関連サイト
- CVE.「CVE Record: CVE-2025-4029」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-4029, (参照 2025-05-15).