D-Link DIR-600L バージョン2.07B01以前のバッファオーバーフロー脆弱性CVE-2025-4344が公開

記事の要約

  • D-Link DIR-600Lの脆弱性CVE-2025-4344が公開された
  • formLogin関数のバッファオーバーフローにより、リモート攻撃が可能
  • 既にサポートが終了している製品に影響

D-Link DIR-600Lの脆弱性情報公開

VulDBは2025年5月6日、D-Link DIR-600Lルーターの深刻な脆弱性CVE-2025-4344に関する情報を公開した。この脆弱性は、バージョン2.07B01以前のDIR-600Lに影響を与えることが明らかになっている。

この脆弱性により、formLogin関数におけるバッファオーバーフローが発生し、リモートからの攻撃が可能となる。攻撃者は、host引数を操作することで、システムをクラッシュさせたり、任意のコードを実行したりできる可能性があるのだ。

重要なのは、この脆弱性が影響するのは、既にD-Link社によるサポートが終了している製品である点だ。そのため、ユーザーは最新のファームウェアへのアップデートができないため、対策が困難である。

脆弱性詳細

項目詳細
脆弱性名CVE-2025-4344
影響を受ける製品D-Link DIR-600L (バージョン2.07B01以前)
脆弱性の種類バッファオーバーフロー
影響を受ける関数formLogin
攻撃方法リモート攻撃
CVSSスコア8.7 (HIGH)
CWECWE-120, CWE-119
報告者B1Nn (VulDB User)
VulDB

バッファオーバーフローについて

バッファオーバーフローとは、プログラムがデータ格納領域(バッファ)の境界を超えてデータ書き込みを行う脆弱性のことだ。これは、プログラムがバッファのサイズを適切にチェックせずにデータを受け入れる場合に発生する。

  • 予期せぬプログラムの終了
  • システムクラッシュ
  • 任意のコード実行

バッファオーバーフローは、攻撃者がシステムを乗っ取ったり、機密情報を盗んだりするのに悪用される可能性があるため、非常に危険な脆弱性である。

CVE-2025-4344に関する考察

D-Link DIR-600Lの脆弱性CVE-2025-4344は、既にサポートが終了した製品に影響を与えるため、公式なパッチ提供は期待できない。ユーザーは、代替製品への移行を検討する必要があるだろう。この脆弱性の発見は、サポート終了製品のセキュリティリスクを改めて認識させるものだ。

今後、同様の脆弱性が他のサポート終了製品でも発見される可能性がある。メーカーは、サポート終了製品についても、セキュリティ上のリスクを考慮した対応策を検討する必要があるだろう。ユーザーは、製品のサポート期間を事前に確認し、適切な対策を講じるべきだ。

この脆弱性の発見は、テクノロジーデバイスのセキュリティ対策の重要性を改めて示している。今後、テクノロジーデバイスのセキュリティ強化に向けた技術開発や、セキュリティ意識の向上のための啓発活動がさらに重要になってくるだろう。

参考サイト/関連サイト

  1. CVE.「CVE Record: CVE-2025-4344」.https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-4344, (参照 2025-05-15).

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