
目次
記事の要約
- ダイテックが建築設備専用3D CAD「CADWe’ll Linx V6」をリリース
- BIM対応や建設DX、Tfas後継などの特徴を持つ
- Revitのバージョン毎の出力機能などを搭載
ダイテックが建築設備専用3D CAD「CADWe’ll Linx V6」をリリース
株式会社ダイテックは、建築設備専用3D CAD「CADWe’ll Linx(キャドウィル リンクス)」の最新バージョン「CADWe’ll Linx V6」を2025年4月25日にリリースした。「CADWe’ll Linx」は、現在稼働本数85,000本を超える建築設備専用CAD「CADWe’ll Tfas」の後継ソフトとして、2020年より開発・販売を開始した空調・衛生・電気の建築設備専用3次元CADだ。
BIMモデルをデータベースとして扱えるため、オブジェクトのすべての属性情報を出力でき、各種表作成や発注管理、系統管理などが可能になる。従来の業務プロセスを変革するだろう。
「CADWe’ll Linx」の特長は①BIM対応②建設DX③Tfas後継の3点に集約される。BIMモデル(建物全体)を一つとしたワンモデルによる複数人での同時作業や、様々なアプリとの連携が可能になる。
CADWe’ll Linx V6の新機能と特徴
機能 | 詳細 |
---|---|
3D寸法線強化 | 3Dモデル上で直感的に寸法線を作図可能、最短距離計測機能を追加 |
Box対応 | Box Driveでのワンモデル運用、複数人でのワークシェアリングを実現 |
総合図作成機能 | 壁付電気部材のシンボル表示を自動調整、表示切替可能 |
バスダクト搭載 | 共同カイテック社E-BD型絶縁バスダクト部材を標準搭載 |
Revit出力 | Revitファイル出力時にバージョン選択が可能(2024/2023対応) |
BIM(Building Information Modeling)について
BIMとは、Building Information Modelingの略称で、建築物の設計、施工、維持管理といった一連のプロセスを3次元モデルと属性情報を用いて一元的に管理する手法のことを指す。BIMの導入により、設計段階での干渉チェックや施工シミュレーションが可能となり、手戻りの削減や品質向上に繋がる。
また、維持管理段階では、設備の点検履歴や改修履歴などをBIMモデルに紐付けて管理することで、効率的な運用が可能になる。BIMは建築業界におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する上で、重要な役割を担っている。
CADWe’ll Linx V6のリリースに関する考察
CADWe’ll Linx V6のリリースは、建築設備業界におけるBIMの普及を加速させる上で重要な一歩となるだろう。特に、Tfas後継としての高い互換性は、既存ユーザーのスムーズな移行を促し、BIMへの取り組みを支援すると考えられる。
今後の課題としては、BIMモデルの標準化やデータ連携の強化が挙げられる。異なるCADソフト間でのデータ互換性の確保や、クラウド上でのデータ共有基盤の整備などが求められるだろう。これらの課題を解決することで、BIMの更なる普及と活用が期待される。
また、BIMによる建築確認申請への対応を見据えた機能追加・強化は、今後の法規制の変化に対応するための重要な取り組みだ。2026年春の「BIM図面審査」および2029年春の「BIMデータ審査」に向け、ダイテックがどのような機能を提供していくのか注目される。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「【建築設備業向け CAD 】ダイテック 、最新バージョン『CADWe’ll Linx V6』をリリース | 株式会社ダイテックのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000073.000095448.html, (参照 2025-04-28).