
目次
記事の要約
- ISL Networksが日本初の3GPP準拠5G-TSN製品を発表
- ワイヤレスジャパン2025で発表、産業用5G製品「ISLN 5G Industry」
- 工場の無線化、柔軟な生産体制構築を実現
ISL Networks、日本初の3GPP準拠5G-TSN製品を発表
株式会社ISL Networksは2025年5月14日、日本最大級の無線通信展示会ワイヤレスジャパン2025にて、日本初の3GPP標準化仕様に準拠した5G-TSN製品を発表した。この製品は、ディスラプティブな産業変革をもたらす画期的な産業用5G製品として期待されているのだ。
発表された製品は「ISLN 5G Industry」と呼ばれ、産業用途に特化した産業用5G CoreとRANを組み合わせたパッケージシステム製品である。TSNやURLLCといった産業用5Gの要求仕様を満たすハイスペックなパフォーマンスを提供し、中・大規模ネットワークにてUPF分離など多層、多拠点で5Gネットワークを構築することが可能だ。
企業は本製品の活用により大規模な工場の無線化を行い、AGVなど工場内の全ての機器をシームレスに接続、柔軟な生産体制構築や設備の自由な配置を実現できるようになる。これにより、生産性の向上やコスト削減に大きく貢献するだろう。
ワイヤレスジャパン2025では、CEO井上による基調講演も実施され、産業用5Gがもたらすディスラプティブな変革について講演が行われる予定だ。
ISLN 5G Industry製品概要
項目 | 詳細 |
---|---|
製品名 | ISLN 5G Industry |
種類 | 産業用5G製品 |
対応規格 | 3GPP準拠5G-TSN |
特徴 | 産業用5G CoreとRANのパッケージシステム、TSN/URLLC対応、中・大規模ネットワーク構築可能 |
用途 | 工場の無線化、AGVなど機器の接続、柔軟な生産体制構築 |
発表日 | 2025年5月14日 |
発表場所 | ワイヤレスジャパン2025 |
Time Sensitive Networking(TSN)について
TSN(Time Sensitive Networking)は、工場などで1μs以下の精度で各工程の時刻を同期するスマートファクトリー向けのネットワーク規格である。従来は低遅延でゆらぎのない高信頼なネットワークが必要なため、優先ケーブルでのみ実現可能だった。
- 高精度な時刻同期
- 低遅延・高信頼性
- 5G無線での実現
しかしとTSNの統合により無線でTSNを実現することが可能になった。これにより、工場の柔軟な生産体制構築や設備の自由な配置が容易になるのだ。
ISLN 5G Industryに関する考察
ISLN 5G Industryは、日本の製造業におけるデジタル変革を加速させる可能性を秘めた画期的な製品だ。5GとTSNの組み合わせにより、工場の無線化が容易になり、生産性向上や柔軟な生産体制構築に貢献するだろう。しかし、導入コストや運用コスト、セキュリティ対策など、課題も存在する可能性がある。
起こりうる問題としては、既存システムとの互換性、導入時の技術的な難易度、セキュリティリスクなどが挙げられる。解決策としては、導入支援体制の強化、セキュリティ対策の充実、既存システムとのスムーズな連携などが考えられる。また、将来的には、AI連携による生産管理システムとの統合や、エッジコンピューティングとの連携なども期待できるだろう。
今後、ISL Networksには、ユーザーサポートの充実や、更なる機能拡張、他システムとの連携強化などを通じて、ISLN 5G Industryの普及を促進し、日本の産業競争力の向上に貢献してほしいと期待している。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「5Gエキスパート集団のISL Networks, ワイヤレスジャパン2025にて日本初の3GPP準拠5G-TSN製品を発表 | 株式会社 ISL Networksのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000113171.html, (参照 2025-05-15).