目次
記事の要約
- Windows 11 バージョン 24H2 のWSUS経由でのアップデート問題が解決
- 2025年5月13日リリースのKB5058405で修正済み
- 4月リリースの特定の更新プログラム適用済み環境で発生
Windows 11 バージョン 24H2 アップデート問題の解決
Microsoftは2025年5月13日、Windows Server Update Services(WSUS)経由でWindows 11 バージョン 24H2へのアップデートができない問題を解決したと発表した。この問題は、2025年4月8日にリリースされたセキュリティ更新プログラムKB5055528、4月11日にリリースされたWindows Out-of-Band更新プログラムKB5058919、または4月22日にリリースされたWindowsプレビュー更新プログラムKB5055629をインストールしたデバイスで発生していたのだ。
問題が発生した環境では、Windows更新プログラムのログにエラーコード0x80240069が記録され、「Service wuauserv has unexpectedly stopped」というエラーメッセージが表示される場合もあった。この問題は、WSUSを使用するエンタープライズ環境に影響を与えていたが、一般ユーザーへの影響は限定的であった。
Microsoftは、2025年5月13日にリリースされた更新プログラムKB5058405でこの問題を解決した。これにより、Known Issue Rollback(KIR)や特別なグループポリシーを適用する必要がなくなった。企業環境では、5月13日以降の更新プログラムをインストールすれば問題が解決するのだ。
影響を受けたプラットフォームと解決策
項目 | 詳細 |
---|---|
影響を受けたOS | Windows 11 バージョン 23H2、Windows 11 バージョン 22H2 |
影響を受けた更新プログラム | KB5055528、KB5058919、KB5055629 |
問題発生時期 | 2025年4月29日 |
問題解決時期 | 2025年5月13日 |
解決策 | KB5058405以降の更新プログラムのインストール |
影響範囲 | WSUSを使用するエンタープライズ環境 |
WSUSについて
WSUSとは、Windows Server Update Servicesの略称であり、Windows Server上で動作する更新プログラム管理システムである。企業ネットワーク内のコンピュータに対して、Windowsの更新プログラムを配布、管理するためのツールだ。
- 更新プログラムの承認・拒否
- 更新プログラムのスケジュール設定
- 特定のデバイスへの更新プログラムの配布
WSUSを使用することで、企業はネットワーク内のコンピュータのセキュリティパッチ適用を効率的に管理することができる。大規模な組織では、個々のコンピュータに更新プログラムを適用するよりも、WSUSを利用して一括管理する方が効率的だ。
Windows 11 バージョン 24H2 アップデート問題に関する考察
KB5058405によるアップデート問題の迅速な解決は、Microsoftの対応力の高さを示している。エンタープライズ環境におけるWSUSの重要性を考慮すると、迅速な対応はビジネス継続性にも大きく貢献するだろう。しかし、今後、新たな更新プログラムによって予期せぬ問題が発生する可能性も否定できない。
発生しうる問題としては、KB5058405の適用に失敗するケースや、互換性の問題によるアプリケーションの不具合などが考えられる。これらの問題への対策として、更新プログラムの適用前にバックアップを取ることや、テスト環境での検証が重要となるだろう。また、Microsoftによる継続的な監視と迅速な対応も不可欠だ。
今後、WSUSの機能強化や、更新プログラムの配信方法の改善が期待される。例えば、更新プログラムの適用状況の可視化や、自動化されたロールバック機能などが追加されれば、管理者の負担軽減につながるだろう。ユーザーエクスペリエンスの向上にも繋がるため、今後のアップデートに期待したい。
参考サイト/関連サイト
- Microsoft Learn.「Windows 11 version 23H2 known issues and notifications | Microsoft Learn」.https://learn.microsoft.com/en-us/windows/release-health/status-windows-11-23h2#1545msgdesc, (参照 2025-05-15).