
目次
記事の要約
- 日立建機が海外17拠点のERPをMicrosoft Dynamics 365で刷新
- グローバル経営の可視化を実現、財務データの一元管理が可能に
- 日本本社システムとの連携によりリアルタイムデータ取得を実現
日立建機グローバルERP刷新プロジェクト
日立ソリューションズとHitachi Solutions Asia Pacific Pte. Ltd.は2025年5月14日、日立建機の海外グループ会社17拠点のERPを「Microsoft Dynamics 365」で刷新したと発表した。この刷新により、日立建機はグローバルでの経営可視化を実現したのだ。
新たなERPは日本本社で共通テンプレートを開発し、効率的に海外グループ会社へ導入された。基盤を統合することで、海外グループ会社の財務データを日本でもリアルタイムに取得できるようになり、グループ横断でのデータの一元管理が可能になったのだ。
アジアなど海外17拠点での導入が完了し、順次、北米など他拠点への展開も予定されている。Power BIを用いたデータ分析も開始され、在庫や受注、売上状況のダッシュボード化などが進められている。
日立ソリューションズグループは、運用保守や機能拡張によりシステムの安定稼働、段階的なサービス拡張を実現するとしている。
導入概要と効果
項目 | 詳細 |
---|---|
刷新対象 | 日立建機海外グループ会社17拠点のERP |
導入システム | Microsoft Dynamics 365 |
導入効果1 | 運用リソースの増加を抑止 |
導入効果2 | 海外17拠点の財務データの日本本社でのリアルタイム取得 |
導入効果3 | グループ横断でのデータの一元管理の実現 |
データ分析ツール | Power BI |
今後の展開 | 北米など他拠点への順次展開 |
Microsoft Dynamics 365について
Microsoft Dynamics 365は、企業の業務プロセスを効率化するためのクラウドベースのERPシステムだ。財務管理、サプライチェーン管理、顧客関係管理など、幅広い機能を提供している。
- グローバル展開に適した設計
- 豊富な機能と拡張性
- 高い信頼性とセキュリティ
日立建機は、業務に必要な機能の充足に加え、安定して長期間利用できること、グローバル展開しやすいことを重視し、Microsoft Dynamics 365を選定したのだ。
日立建機グローバルERP刷新プロジェクトに関する考察
今回のERP刷新は、日立建機のグローバル経営の可視化と効率化に大きく貢献するだろう。リアルタイムでのデータ取得と一元管理により、迅速かつ的確な意思決定が可能になる。しかし、システムの大規模な刷新に伴い、運用上の課題や予期せぬトラブルが発生する可能性も考慮する必要がある。
起こり得る問題としては、システム移行に伴うデータの不整合や、ユーザー側の操作ミスなどが挙げられる。これらへの対策として、十分なテストとトレーニング、そして万が一の事態に備えたバックアップ体制の構築が重要だ。また、システムの安定稼働を維持するための継続的な保守・運用体制の整備も不可欠である。
今後、さらに高度な分析機能や、AIを活用した予測機能などを追加することで、マーケティングの効率化をさらに推進できるだろう。また、サプライチェーン全体を最適化する機能や、顧客との連携を強化する機能なども期待される。日立建機の更なるグローバル展開を支える基盤として、このシステムが重要な役割を果たすことを期待したい。
参考サイト/関連サイト
- PR TIMES.「日立建機が海外グループ会社17拠点のERPを刷新し、グローバルでの経営可視化を実現 | 株式会社日立ソリューションズのプレスリリース」.https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000295.000053429.html, (参照 2025-05-15).